2012年10月28日日曜日

停電

多田です。

東日本大震災の時も、その後の計画停電の時にも、話題になりましたが、病院は「電気」がなくてはほとんど仕事ができません。
そのため、定期的に電源施設の点検を行っています。
点検は、定期の外来患者さんがいない、土日に行われます。
当然救命救急センターは、土日祝日関係なく仕事をしており、24時間365日、人工呼吸器や透析の機械、モニターなどの機械が「電気」で動いています。
病院の電源は、停電でも止まっては困るものが多いので、3種類あります。
一般の中国電力から送られてくる電源、院内の自家発電からの電源、停電になっても全く止まらない電源(すみません。あまりよくわかってません。)
それぞれ、点検で電源が切り替わる時には、救急科のスタッフは、人工呼吸や透析中の患者さんのそばに行き、止まったりしないかどうかを確認します。
今日も、問題なく点検作業が進んでいます。
院内はその間、節電しており、

(電気が半分しかついてません。)

今日は院内のコンビニも閉店してます。
今回の停電中は、CTの撮影もできなかったため、患者さんの受け入れがほぼできない状態でした。幸い、停電作業終了直前にあった要請には、間に合いました。
院内の患者さんにも、トラブルなく終了しました。
みなさん、お疲れ様でした。

2012年10月25日木曜日

無線機設置の視察・ヘリポートの見学

多田です。

2012/10/24は広島県Drヘリの運航会社である、中日本航空さんが、広島大学病院と、県立広島病院で、無線機の設置場所を視察されました。
各病院での、無線機の運用を話し合い、どこに無線機を置いてだれが使うのか、を考えながらの視察でした。
Drヘリの強みのうち、一つは、フライトDrから病院への情報伝達がスムーズにできることもあげられると思います。
フライトDrがとった所見と、考えられる病態から、搬送先病院に情報を送り、考えられる事、準備しておいて欲しい事を伝えます。
どんな伝え方をすれば、スタッフがうまく動けるかを考えて、無線の配置を考えました。
また、広島大学病院のヘリポートにも、お邪魔して景色を堪能させていただきました。



2012/10/26は広島ヘリポート(現在はまだ広島西飛行場です。)の施設を見学させていただきました。
現在は定期便も無くなってしまい、以前の空港施設が寂しい感じもしました。
ヘリポート化が終了する約1年間は、比較的広いスペースで仕事をさせてもらえそうです。

(ヘリポート化されたあとこのあたりに格納庫ができるそうです。)

CS室と、パイロット・整備士さん達の控え室が、以前の出発ロビーになりそうです。

(出発ロビーだったところです、センター長は懐かしがってました。)

ロールカーテンを開けると目の前はもう、ヘリポートです!
離陸までの時間が、日本で一番早いDrヘリも不可能ではなさそうです。

(県警のヘリです。)

一つ一つ話しが、進んでいます!

2012年10月23日火曜日

広島県Drヘリ 勉強会 第2回

多田です。

本日、先週に引き続き、「広島県Drヘリ勉強会」第2回が開催されました。
前回は、2病院のDr、Nsと病院事務の方がメインでしたが、
今回はそれに加えて、広島市消防の方、運航会社の中日本航空の方も参加していただきました。

広島大学のI看護師から「久留米大学病院」でのHEM-net研修の報告が、
当センターからは、O看護師が「日本医科大学千葉北総病院」でのHEM-net研修の報告がありました。

また、徐々に話しが具体的になりつつあり、ヘリバックの中身や、実際の要請方法の確認などが話し合われました。
それぞれを検討する、小さなグループもできて、準備のスピードが徐々に加速していることを実感しました。

ワクワクします。みなさん、あと半年切ってます、力を合わせて頑張って行きましょう!

2012年10月19日金曜日

放課後のコミュニケーション

多田です。

救命救急センター集中治療室が一緒のフロアにある当院では、術後の患者さんの集中治療を、各科の主治医の先生と相談しながらすることがあります。

その中でも、特に心臓血管外科の患者さんの入室が多いです。
冠動脈バイパス・開心術・大血管手術などの手術を受けられた患者さんは、手術の後も集中治療と、慎重な観察が必要なので集中治療室に入室していただきます。

主治医の先生たちは、手術の後も人工呼吸やたくさんの点滴、圧モニターなどで患者さんの状態を把握し、術後管理をしています。
入室件数が多く、夜を一緒に過ごすことが多い、心臓血管外科の先生とは話す機会が多く、その分、放課後の飲み会の数も多いです(笑)

(心臓血管外科のH先生と多田)

(救急科研修医M先生、心臓血管外科研修医T先生、救急科S先生)

飲み会でのコミュニケーションも、大事にしていきたいと思います。

2012年10月16日火曜日

広島県Drヘリ 勉強会 第1回

多田です。

今日は、「広島県Drヘリ勉強会」の第1回が開催されました。
これまで、各部署の担当者が集まったワーキングが、2回開催されましたが、実際にヘリにのる、医療スタッフがたくさん参加した会は、これが初めてです。

(O先生による進達状況のプレゼン)

広島大学病院 救急科のO先生の司会で、HEM−net研修に行ったDr・Nsこれから行くDr・Ns病院事務の方々などが集まり、実働部隊としての話し合いがもたれました。
自転車で15分程度の場所にある、救命救急センター同志ですから、普段の診療や、DMATの訓練、「救急ケースカンファ」というカンファレンスなどで、顔見知りです。
顔の見える関係が、最初からできていますので、当然コミュニケーションは満点のはずです。


日本で初めての「基地発進方式で2病院での運航」となる広島県Drヘリですが、病院間の垣根をなくした、「広島県Drヘリチームとして頑張っていきたいと思います。
やっと準備スタートといった感じですが、チームワークよく、準備を進めて行きたいと思います。
また、開催されるごとに、このブログで報告させていただきます。

2012年10月11日木曜日

休みでも夜中でも!

多田です。

自分が、当救命救急センターで働き始めて、2年半がたちました。
今まで「小児内科」しか、やってこなかった人間にとって、

(今となってはちょっと考えられない姿です(笑))

「救急科・救命救急センター」で出会う救急の患者さんは、未知の患者さんでした。
そして、一般的なイメージの「小児救急」患者さんと、救命救急センターに運ばれてくる、「重症小児」とも大きな違いがありました。
一般的なイメージの「小児救急」は、「小児"内科"救急」ですね。

この2年半の間に、「小児内科」時代に培った、小児診療の基本と、「救命救急センター」で培った、救急診療の基本を組み合わせて、「小児"内科"救急」ではなく成人の救急と同様な「小児救急」の形がなんとかできてきました。

実際、当救命救急センターに運ばれてきて、もしくは院内で状態が悪くなって集中治療室に入室する「重症小児」は年間30-40例です。成人は約700例ですので割合としては少ないですが、丁寧に診療させていただくには十分な数だと思います。
決して特別なことをしているわけではなく、成人と同様の医療が受けられるようになっただけの話です。
ですが、それができないため現在全国で「PICUを作ろう!」という動きが出ているわけです。
(こんな雑誌も出ました。)

当センターでは、休日・祝日も人員を確保するために、それぞれ休みをずらして取るようになっています。しかし、自分が勤務じゃないときの「こども達」をほおって置くわけにはいきませんので、

ホットラインのそばに、こんな張り紙をして、当番の先生に呼んでもらうようにしています。

並んで貼られている、S先生の張り紙は一度も有効に活用されていませんが(笑)
こども達に、笑顔が戻ってくれることを信じて、休みでも夜中でも頑張りますよ!
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現在、一緒に重症小児を診療してくれる、仲間を募集しています。
救命救急センターでもっともやりがいのある仕事を、是非一緒にやりませんか?
「救急畑」の人でも、「小児科畑」の人でも、これからやりたい人でも、どんなバックグラウンドの人でもOKです。
興味がわいた方は、
こちらまで
e-mail:hph.ccmc@gmail.com
担当:多田
首を長くして、連絡待ってます!

こども以外に興味がある方も、随時募集中です!
部活のような救命救急センターで一緒に働きませんか?

2012年10月7日日曜日

お守り

多田です。
今日はちょっとアナログな話です。
自分は、7月のHEM-net研修中に、肌身離さず持っていたものがあります。
それは、これです。


HEM-net研修が決定する前に、太宰府天満宮で買ったお守りです。
(学会は福岡市内でしたが・・・)
19年ぐらい遅れてしまった、大学受験のお礼参りに・・・
見慣れないお守りだったことと、その時点で当院では、消防・防災ヘリのドクターヘリ的運用を行っていましたので、迷わず買って帰りました。

HEM-netの研修中は、財布に入れてずっと身につけていました。
おかげさまで、当然無事故でトラブルなく研修が終了しました。

Drヘリが始まって10年あまりですが、現在までの期間、全国のすべての施設で、無事故でフライトが行われていることはすばらしいことだと思います。お守りに頼らない安全に対する努力のたまものですね。
広島県Drヘリも、スタートから安全には十分配慮した運行・運用ができるようにしなければなりません。

自分の身の安全が守れない人は、他の人を助けることができませんからね。

2012年10月4日木曜日

今月のローテーター

多田です。

10月になり、広島も朝夕涼しくなってきました。
当院の救命救急センターにも、新しいローテーターがきてくれました。
研修医2年目のY先生島根医科大学研修医2年目のN先生
当院腎臓内科のM先生です。
にくわえて、引き続き先月より研修中の、M先生が頑張ってくれています。


季節の変わり目ですので、9月の静けさとは打って変わって、救命センターは、毎日ほぼ満床が続いており、空きベットの確保に苦労しています。

今月から、Drヘリ的事業で現場に行く際に、研修にきている先生たちにも希望があれば、一緒に行ってもらうことにしました。
自分たちが現場に行って、なにをしてきているのか。肌で感じて理解してもらえれば、もっと救急医療に興味を持ってくれるのではという狙いです。


先日、2日続けてヘリ要請があり、S先生と多田がそれぞれ出動してきました。
外傷と、ショックで早期医療化移入ができ、有意義なミッションでした。
ただし、やはり要請があってから、ヘリ搭乗までの時間が圧倒的に長いことを痛感させられました。屋上ヘリポートで20分程度の待ち時間があり、北総病院に研修に行ったOナースと「これだけ待ってたらもう現場についてますよね。」と、来年度のDrヘリを夢見ながら話していました。

でも、Drヘリの目的は、「搬送が早いこと」ではありません。
「早期に医者を患者さんに接触させて治療を開始すること」です。


一緒に搭乗したローテーターには、最低でもこれは理解してもらいたいなと思っています。

2012年10月2日火曜日

指導救命士

多田です。

救命救急センターで働いていると、救急隊員の方々との接点がたくさんあります。
病院前から一貫した考え方で、医療が行われると「今まで救えなかった命がたくさん救え」ます。その医療のスタートは救急の現場です。
そのため、救命救急センターで働く医師の仕事の一つに、救急隊員の方々の教育があります。
救急隊員の中には、さらに勉強して「救急救命士」という資格を持った隊員の方がいらっしゃいます。救急隊員より高度な、病院前救護を行うことができる資格です。

先日、広島県の消防学校で、「救急救命士」を「救急救命士」が指導すると言う試みがあり、参加させていただきました。
これから先、病院では先輩の医師が、後輩を指導して育てるのと同じように、先輩の救命士さんが、後輩を指導して育てると言う試みのスタートです。

いくつか、ブースがわかれておりましたが、自分が視させていただいたのは、
もちろん<小児救急>のブースです。



指導救命士さんが、考えてきた「あーっ、そういうシチュエーションあるある!」という患者さんを、想定したシミュレーション教育でした。
<気管支喘息重積発作>
<けいれん重積発作>
<アナフィラキシーショック>
<虐待による急性硬膜下血腫>など、さすがに現場で働いてらっしゃる救命士さん達が作っているシナリオですのでリアリティーがありました。

他のブースでは、班のうち1人が傷病者役をしてましたが、自分のブースは患者さんが<小児>だったため、人形相手のトレーニングでした。
みなさん、人形相手でしたが、いい加減にすることなく、丁寧にそして緊張して対応してもらえました。



現場で活動するプロですので、病態の把握に重点を置いたトレーニングにさせていただきました。
自分からのメッセージ、
「こどもは小さな大人です!」
「病態の把握は、ABCDの順番です!」
は伝わったでしょうか?