2012年12月31日月曜日

年の瀬です。今年の漢字は・・・

多田です。

大晦日ですね。年の暮れは毎年その年の出来事を振り返ります。
今年の県立広島病院 救命救急センターはいろいろいいことがありました。












「一歩でも前へ、一人でも多く、一つでもよく」を一つずつですか、実践できた一年だったのではないかと思います。

HEM-netの研修では、たくさんのフライトを経験させていただき、救急医としての医療に対する考え方も大きく変化しました。
救命救急センターとしても、ヘリコプターでのミッション件数が増え、救急車でのドッキングミッションもあまりめずらしくなくなりました。

ということで、今年の漢字は独断で「飛」です。


来年も今年以上により良い救命救急センターを目指して精進します。
 
みなさんよいお年をお迎えください。
来年もよろしくお願いします!

2012年12月26日水曜日

広島県ドクターヘリに係わる概要説明会

多田です。

本日、県庁で「広島県ドクターヘリに係わる概要説明会」が行われました。
自分も末席にお邪魔して、説明会に参加させていただきました。



県内の消防本部の方々、医療機関の方々、主催者でないので正確な出席者はわかりませんが、おそらく警察本部の方々、自衛隊の方々、海上保安庁の方々、国土交通省の方々などがいらっしゃっていたようです。

県の担当者であるTさん、広島大学病院のT先生・H先生、当院救命救急センター 山野上センター長、中日本航空のNさんにより、各項目について説明がなされました。


説明会後の質問の時間には、それぞれの関係機関から疑問点などがだされました。
たくさんの人たちに集まっていただいて、これから始まる「広島県ドクターヘリ」は、こんなにたくさんの人たちに、協力していただいてスタートするんだなと、気を引き締めていかなければと思いました。
いよいよです!!

2012年12月25日火曜日

救急科専門医が増えました。

多田です。

当、救命救急センターは日本救急医学会から、「救急科専門医指定施設」に認定されています。
本年度は、4名のDrが専門医の認定試験を受験しました。
めでたく全員合格の様子で、先日額縁と認定証が送付されてきました。

(HEM-net研修直後の試験にもかかわらず、無事合格のS先生)

来年度は自分の番です。みんなに続けるように頑張りたいと思います。

2012年12月22日土曜日

島嶼部(とうしょぶ)からの素早い要請!

多田です。

最近寒くなり始めたからか、脳血管障害虚血性心疾患の患者さんが急増しております。みなさまお体にお気をつけください。

さて、広島県はたくさんの島嶼部を抱えていることをご存じでしょうか?
広島県の南側は、瀬戸内海に接しており、そこにはたくさんの島が浮かんでいます。



「多島美」と賞されるその風景は、「島」出身の自分には懐かしく、そうでない方には美しく見えるものと自負しています。



(自分の実家の島からの眺望です。)

先日のヘリ要請は、そのうち比較的大きなO島からの要請です。
左半身麻痺で、発症時間がはっきりしている患者さんでした。
脳梗塞だった場合の血栓溶解療法の適応と、島から治療可能な病院への搬送時間・患者さんの意識状態を考慮した素早いヘリ要請で、救急隊が患者さんに接触して、ヘリ要請するまでの時間が”9分”でした。
Drヘリ的運用をやっている、広島県の現状としては抜群に早い判断です!

当院から、K先生、研修医のO先生と、最近比較的ヘリ出動の多いK看護師が現場に向かいました。
脳梗塞の影響で、バタバタしている患者さんに研修医のO先生が「サクッ」と点滴をとり、当院へUターン。画像評価ののち血栓溶解療法となりました。

(点滴を「サクッ」ととった、研修医のO先生)

救急隊の素早い判断で、血栓溶解療法のタイムリミットに間に合い、治療開始することができました。

「無駄にした時間は、絶対に取り戻すことができません。」
当院の救命救急センターは、空振り大歓迎ですので、これからも迷いなく素早い要請をお願いします!

2012年12月18日火曜日

研修医の先生たちと行く、Drヘリ的運用

多田です。

2012.11月より、広島県で行っている、消防防災ヘリによる、「Drヘリ的運用」で出動する際に、希望があれば研修医の先生たちにも同乗してもらっています。

(救命救急センターで院内研修中の腎臓内科のM先生)

以前は、搬送後の治療や、同意のことを考えてご家族に搭乗していただいていましたが、HEM-net研修の振り返りで、「必要ないのではないか?」という意見があったこと。またヘリコプターに乗るということは、墜落のリスクは0にはならないことを考え、結果特別な場合を除いて、ご家族の同乗はなしにさせていただきました。

(研修医のY先生)

そのご家族分に空けていたの座席を、研修医の先生たち乗っていただき、普段と違って本気(?)の指導医の姿を見ていただけたらと思い始めました。

これまで、数人の先生に同乗してもらいましたが、反応はそれぞれで、テンションの上がる人もいれば、逆に下がる人も・・・。

(研修医のM先生)

こどもとヘリをこよなく愛する救急医としては、テンションは上がらない訳がないんですが・・・
どのような反応にせよ、病院外の医療を、肌で感じていただければいいなと思っています。

2012年12月14日金曜日

「院外分娩対応講座」の模様

多田です。

先日11/29の「院外分娩対応講座」の模様を、マザーリング・くらぶのHPに掲載していただきました。



マザーリング・くらぶの皆さん、リンクを貼っていただきありがとうございます。

2012年12月11日火曜日

共用スクラブできました!

多田です。

以前から、当センターの共用スクラブが劣化していることに気づいていました。
特に男性用のスクラブは、綿素材で着心地はいいのですが、胸元が「ザーックリ」開いていて、直接着るとかなりセクシーになってしまったり。
ズボンは、ひもがなくなってしまい、ゆるゆるだったり、大事なところがほつれて、露出の危険があったり(笑)

センター長の許可をいただき、今年度の予算で共用スクラブ作りました!
9月の発案で、やっと納品になりました。
救命救急センターローテーション中の、研修医の先生たち、当直をお願いしている先生たち用です。
(以前のスクラブです。モデルのM先生とO先生)

以前のスクラブと比べて、


格段にいいです!

やはり、仕事に対するテンションが上がります!



おそろいのユニフォームっていいですね。

2012年12月8日土曜日

救急車によるドッキングミッション!

多田です。

先日、朝、出勤するとなにやら救命救急センターがざわついています。
ホットラインの前で、前日の当直のS先生が、メモをとりながら話を聴いています。

この雰囲気は、「転院搬送の依頼」のようです。
時間は朝の7:50頃、日勤の救命救急センター看護師の申し送りの時間です。
どうやら、搬送元の病院は、当院から比較的距離があるようです。
となれば・・・
「ヘリコプターで医師・看護師の派遣」です!!

(以前のヘリ事案の写真です。)

消防防災ヘリの、Drヘリ的運用で患者さんと早く接触することを画策しました。
しかし・・・・
消防防災ヘリスタンバイの時間は8:30から。スタッフがそろっていない状態のため、出動できませんでした。
しかし、患者さんの状態は危険な状態です。

広島市消防局のご協力で、救急車による「ドッキングミッション」が可能になりました。
(救急外来から出動します!)

当院からS先生と研修医のO先生、H看護師が救急車に乗り込み、搬送元の病院から別の救急車が当院を目指します。
同じ経路をそれぞれ走り、途中で落ち合う作戦です。
救急車同士連絡を取りながら、すれ違わないように接触します。

(宇品救急のみなさん、いつもお世話になってます。)

無事、ドッキングでき患者さんを引き継ぎ、当院へUターンです。
途中、患者さんの急変があり、医師同乗でなければ危なかった状態でした。S先生の冷静な判断で、走行中の救急車内で気管挿管し、安定化させつつ帰院となりました。
帰院後も、ショックに対する原因検索と治療が続きました。

その間自分は・・・
クロノロを書き始めた途端に、別のホットラインが・・・

ドッキングミッションに人数が必要なため、研修医のM先生と2人でそちらの患者さんの治療をします。参加したかったー!

こんな「攻めの救急医療」が日常的になればいいなと、思っています。

2012年12月5日水曜日

S先生 HEM-net研修スタート!

多田です。

ちょっと報告が遅くなってしまいましたが、この12月に当院からさらに1名、S先生が、HEM-net研修に行ってます。


(出発前のS先生)

S先生も、日本医科大学千葉北総病院での研修をお願いすることになりました。
12月1日からの研修スタートで、さっそく過激な症例に遭遇したとの報告を受けました。

Drヘリに関することも、


その後の救命救急センターに関することも、
ラピッドカーでの病院前医療に関することも、
たくさんいいものを吸収して帰ってきて欲しいと思います。
S先生、研修報告待ってますよ!

追記:
さっそく、千葉北総病院救命センターのブログに載せていただいています。
こちらをクリック!
元気そうで安心しました。
全力で楽しんできてください!

2012年12月1日土曜日

マザーリングくらぶ

多田です。

去る11/29、救急科主催で「院外での分娩対応講座」を開催していただきました。
講師のみなさんは、「マザーリングくらぶ」のみなさんです。



Drヘリがスタートし、救命救急センターのスタッフが、院外に出ることが増えると、墜落分娩や車内・自宅出産に立ち会う機会があるかもしれません。
「小児」と並んで、苦手な人が多い「妊産婦」に、少しでも自信を持って対応するための第1歩として今回この講座を企画しました。

マザーリングくらぶの皆さんは、普段、院外助産師さんとして活動されており、セミナー・命の授業・家庭訪問など積極的に活動しておられます。

当院のトレーニングラボに、5人の助産師さんにきていただき、院外で分娩に出会ったときの対処方法を教えていただきました。

救命救急センターは比較的、いろんな患者さんが入院されるのですが、病院内に産婦人科がある病院ですので、お産に立ち会うことや、自分がお産の介助をすることはまずありません。
自分の苦手分野を克服しようとする、熱い思い(?)で、当院からDr7名、Ns3名、広島大学病院からNs1名が参加しました。

(センター長)

(救急科研修医 Y先生)

(救急科S先生、千葉北総病院研修直前の参加です。)

(広島大学病院 S看護師)

(救急科 K先生)

非常に濃厚な時間を過ごさせていただきました。
これで少しは分娩に立ち会うための心構えができました。
また、マザーリングくらぶの皆さんの、明るい雰囲気に大変癒されました。
日常的に「おめでとうございます!」を言ってらっしゃる方々ですので、日常的に「残念ですけど・・・」と言ってる自分たちとはは明るさが違います!

知識も、経験も、いい雰囲気もいただきました。
マザーリングくらぶの皆さんありがとうございました。

2012年11月27日火曜日

どこかでみたカラーリング・・・

多田です。

今日は、まじめでない話です。

救急隊や、外傷をみる医師が、患者さんの頸椎保護目的に使う「ネックカラー」というものがあります。
首をまっすぐに固定して、外傷で起きたかもしれない頸髄損傷を悪化させないための医療資器材です。
外傷の患者さんに使うものですので、土や汗、血液などで汚染することも多いですので、比較的頻繁に捨てられ、新しいものがやってきます。
(やってきますとは言っても、当センターの優秀な看護師が、点検して、足りないものを補充してくれているからなんですけどね。)
いつも、使っている成人用は、
これなんですが、
(ノーマルのネックカラーです。) 

先日、こんな色のネックカラーを見つけました。
(新種のネックカラーです。)

サイズは成人用で、色以外は全く同じなのですが・・・
同年代の男性は、なんだか見覚えのあるカラーリングじゃないですか?
そう言われてみれば、普通のものは、あのカラーリングに見えてきませんか?
そう、これです。

レールダルという、海外の会社が作っているはずなのですが、
ファン」がいるのでしょうか?、それともただの空似なのでしょうか?
ファンの1人としては、次は是非、

こんなカラーリングをお願いしたいですね(笑)。

2012年11月22日木曜日

人それぞれ

多田です。

医師の世界でよく出てくる、「医局」というものがあります。
あるときは、大学病院の教授をトップにした、同士の集まりをいいますが、
他にも、「医師控え室」的な意味合いで使うこともあります。

救命救急センターの医局(後者の意味です。)は、センターからドア1枚を開けたところにあり、そこに日中・夜間問わず、待機しています。おまけにそのドアは基本的に開放されていて、閉められるのは「当直中に女子が寝ている時」か、「匂いの強いお好み焼きを食べている時」ぐらいです(笑)


センター内の診療や、救急外来の診療中以外はここで過ごすことになります。
そこには、スタッフそれぞれに机が与えられており、個人個人の小さな本棚もあります。

(これは自分の机です・・・)

(センター長)

(K先生)

(S木先生)

(S伯先生、土砂崩れ寸前です。)

写真の様に、机の様子は、人それぞれで、それを見ると、その人の事がわかるかもしれません(笑)