2013年3月29日金曜日

病院近隣住民の方々の協力

多田です。

先日、休日に家族で散歩をしていたら、こんな張り紙を見つけました。


そうです、広島県ドクターヘリスタートに伴い、当院周辺の住民の方々への、ご協力お願いのチラシです。


ドクターヘリワーキンググループで、見本を見せていただいていましたが、実際に町内会の掲示板に張り出されているのを見たのは初めてでした。
事務担当の方々から、近隣の町内会の方々に広島県ドクターヘリについて、説明させていただいたようです。
みなさん、「少々うるさくても、人の命がかかっているんだったら」と非常に快く受け入れてくださったと聞いています。
病院近隣のみなさん、ありがとうございます。
みなさんの、ご期待に添えるようなドクターヘリにしていければと思っています。

また、範囲が広くて、ドクターヘリが離着陸する場所周辺のすべてのみなさんにご協力をお願いすることができず申し訳ありません。
活動にご理解とご協力をお願いします。

2013年3月25日月曜日

春は別れの季節です。

多田です。

広島も春らしい、暖かい日が続いています。
春は、別れの季節ですね。
当センターからも、退職者が何人かあります。

(左からS看護師、センター長、M看護師です。)

退職するS看護師と、M看護師です。
長年、救命センターを支えてくれたスタッフがいなくなってしまうのは悲しいですが、旅立っていくスタッフのさらなる活躍を期待して、笑顔で送り出したいと思います。

退職者のみなさんおつかれさまでした。
当センターをしっかり支えてくれていたスタッフですから、どこにいっても活躍できるはずです!
自信をもって、頑張ってください。

2013年3月22日金曜日

ヘリポートのランプパス取得!

多田です。

広島県ドクターヘリは、広島ヘリポートにスタッフが待機する方式でスタートします。
そのため、ヘリポートのエプロンと呼ばれる部分に入るためには、許可が必要です。
2013/3/14にその許可をいただくための講義と試験を受けてきました。


 広島大学病院のスタッフと、当院のスタッフがたくさん受験しました。


無事全員合格でした。

(いただいたランプパスです)

その後、「仮」のDrヘリスタッフ待機場所を見学することができました。
以前、まだ「広島ヘリポート」が、「広島西飛行場」だったころにうかがった状態からは、見違えるほどきれいになっており、部屋の間仕切りがされ、快適な空間になっていました。
CS室の窓からは、ヘリポート全体が一望でき、要請後30秒あればヘリに乗り込むことができるぐらいの距離です。

いよいよです!待ち遠しいです!

2013年3月18日月曜日

「小児外傷」講義@救命士養成所

多田です。

2013/3/12 広島市消防の救命士養成所で、「小児外傷」について講義をさせていただきました。
(講義スライドの冒頭です)
救命士標準テキストという、国家試験を受けるためのテキストでは、たったの3ページの項目に、3時間半も時間をいただきました。
みっちり、小児の外傷についてお話しさせて頂きました。
救急救命士の国家試験が今月中ということで、みなさん真剣に授業を受けていただきました。
(講義スライドの一部です)
救命士養成所の教官から「うちは救急救命士受験の予備校ではないので、将来現場で役に立つことをしっかり教えてやってください!」という、熱いオーダーがありましたので、「熱く」語ってきました。
特に、自分がこの道を選んだ理由について、過去の患者さんとの出会いや、その後の修行など、やや熱すぎる話しを最後にさせていただきました。
学生のみなさんが、全員無事国家試験を合格されることを祈っています!!

2013年3月15日金曜日

無線機の設置

多田です。

2013/03/12 救急外来と救命救急センターに見慣れない機械がやってきました。

(ホットラインと並んでいます)

そうです!
無線機です!

(画像伝送システム・ホットライン・無線機と情報ツールが並んでいます)

広島県ドクターヘリ開始に伴い、救命救急センター・救急外来に無線機がつきました。
屋上ヘリポートには、スピーカーがついており、そこでも情報を得ることができます。

現在、無線の調整中で、ときおりスピーカーから流れてくる声に、やや興奮している自分がいます(笑)

無線をうまく使うことができれば、救急隊から直接情報を得ることができたり、病院での治療開始の時期を早くすることができたりと、ドクターヘリには不可欠な装備です。

着実に準備が進んでいます!

2013年3月13日水曜日

第2回救急救命士教育コース

多田です。

2013/3/4に、広島県消防学校で、
(訓練用の建物です)
「第2回救急救命士教育コース」が開催され、オブザーバーとして参加させていただきました。



前回、2012/10月に「第1回」に引き続き「小児救急」のブースを担当させていただきました。
(前回の記事はこちらです。)

(シミュレーション前の打ち合わせ)

今回のシミュレーション症例は、
<熱性けいれん>
<アナフィラキシーショック>
<気管支喘息重積発作>
<児童虐待>
など、現場で働いている救命士さん達が考えたシナリオだけあって、やはりリアルな想定の症例でした。
(1隊3人の設定で活動中です)

<児童虐待>が、自然にこのシナリオに含まれるってことは、社会全体の「児童虐待」への意識が高まって、いいことだと思います。
逆に、出会う頻度が多くなっているのだとすると、残念で仕方がないのですが・・・
前者であることを祈ります。

(活動について振り返りました)

マザーリング・くらぶの皆さんとも、再会でき有意義な時間を過ごさせていただきました。
(マザーリング・くらぶさんとの以前の記事はこちらです。)

こういった機会に、救命士さん達との共通理解ができるようになれば、現場での活動でもうまくコミュニケーションできるようになるのではと期待しています。

次は、もっともっとリアルな、シミュレーションができるような素材を探しておきます。
引き続き来年度もよろしくお願いします。

2013年3月10日日曜日

第3級陸上特殊無線技士養成講座からの、第1回広島県Drヘリスタッフ懇親会

多田です。

2013/3/9に、広島大学病院内で広島県ドクターヘリスタッフを対象に、「第3級陸上特殊無線技士養成講座」が開かれました。
土曜日の早朝から、夕方まで、法規4時間電波工学2時間で、トータル6時間のみっちりとした講義のあと、試験がありました。

(2冊の教科書を1日で勉強しました。)
講義の内容は、元理系の自分でも、理解が難しい内容でしたが、しっかり教えていただいたので、なんとか理解できました。
20年ぶりぐらいの「波動」の講義で、久しぶりに公式を覚えたりして懐かしかったです。

その後、広島市内のおしゃれな居酒屋さんで、「第1回広島県Drヘリスタッフ懇親会」という名の飲み会が開かれました。
(T教授の乾杯でスタートしました。)

広島大学病院の医師・看護師、県の医療政策課の方々、運航会社である中日本航空の方々、当センターの医師・看護師が参加しました。

スタートまで約1ヶ月となった、広島県ドクターヘリですが、着実に準備が進んでいて、終盤にきていることを感じました。その分、参加するスタッフの熱意はさらにアップしており、スタートが待ち遠しいです。

スタートしてからもこの「飲みニケーション」(死語ですね。)大事にしていきたいと思います。

2013年3月8日金曜日

「師匠」と「弟子」

多田です。

先日、当院の小児科主任部長の退官記念祝賀会がありました。
当院で20年以上、小児科を守ってこられた先生で、自分の「師匠」でもあります。
会には、病院内外・職種を問わず、たくさんの参加者で盛り上がっていたはずです・・・。
というのも、会に参加するために早めに仕事を切り上げようと思っていた矢先に、重症呼吸不全の幼児が・・・。

(本文と写真は無関係です。)

一般病棟からICUへ連れ帰り、気管挿管・人工呼吸開始。鎮静・鎮痛行い、動脈ライン確保・中心静脈確保成人の呼吸不全患者さんと同様の治療を行いました。幸い、人工呼吸開始後より状態は落ち着き、あとはじっくり集中治療を継続するところまで終わった段階で、時計をみると「祝賀会」は残りあと45分。
当直明けで、無精ひげのため一旦自宅に戻り、身なりを整えて広島市内のホテル会場へ。

到着した時には、祝賀会は終了してしまっており、参加された先生方はみなさん帰路へ・・・。
師匠はまだ、会場にいらっしゃると聞き、走って会場へ向かいました。
会場出口で、参加者に挨拶をしていらっしゃるところに間に合い、ご挨拶させていただきました。
(師匠と弟子の図です)

「小児内科」を1から教えていただき、自分が若くして地方病院へ転勤になったときは、電話で気軽に相談させていただいたり大変お世話になった師匠です。
さらに、自分が救急医として働き始めたあとも、一風変わった小児医療者として働くことを認めてくださって、こっそり、見守っていただいていました。

S先生、ありがとうございました。そして、長い間お疲れ様でした。

2013年3月5日火曜日

島嶼部からのすばらしい要請でした。

多田です。

先日、日中に要請が。
島嶼部から「○○代、男性の交通外傷」でヘリ要請がありました。
要請を受けて、当院ヘリポートから医師2名・看護師1名でピックアップしてもらい、現場へ。


救急車内で診察し、重症交通外傷のため当院へUターンしました。
患者さんはそのまま、救急外来で初療ののち、手術となりました。

(研修医のT先生とK看護師)

一段落して、要請元消防と電話で話す機会があり、要請までの詳細を教えてもらうことができました。
実は、島の「救急隊」が現着する前に、「消防士」がヘリ要請してくれたと!
普段から救急患者さんを評価して、搬送している救急隊ならまだしも、
消火が本来の仕事の消防士さんが、ヘリ要請してくれたことはすごくうれしいことでした。迷いのない要請が、早期医療介入に結びつきました。


これからも、どんどん医療スタッフの現場派遣要請してくださいね。

2013年3月2日土曜日

R-100

多田です。

先日、念願の人工呼吸器が納入されました。
メトラン社の「R-100」という人工呼吸器です。

人工呼吸器にはいろいろな種類があります。
その中でも、とびきり変わった呼吸器がこのR-100をはじめとする、HFOVのできる呼吸器です。
(R-100です。)
HFOVとは、(High-Frequency Osillatory Ventilation:高頻度振動換気法)の略で、「生理学的な呼吸回数を著しく超えた換気回数で行う人工呼吸管理のうち、1回換気量が生理学的死腔よりも小さいもの」をいいます。だいぶ難しい話ですね。


(新しい機械なのでMEさん達の厳しいチェックが入ります。)

具体的には、10-15Hz程度の振動を、しっかりと膨らませた肺に与えることで、酸素化の改善と換気が行えるものです。

R-100は、そのHFOVが行える人工呼吸器で、新生児領域で有効性が確認されているHFOVを、成人領域へスイッチするために改良された呼吸器です。

当院では以前、「小児の超重症呼吸不全」に対して、この人工呼吸器を他院よりお借りして使用し、ECMO(ExtraCorporeal Membrane Oxygenation:体外膜型人工肺装置)NO吸入療法を併用して救命した経験があります。
その経験もあり、今回予算がついて納入されました。

成人の患者さん用ですので、人工呼吸管理の選択肢が増えます!