2018年9月6日木曜日

2018年7月西日本豪雨災害対応について

多田です。

2018/09/13リンクを貼り忘れていましたので追記しました。
こちらです。

7月の豪雨災害対応について、<看護roo>というサイトに、世良Dr・小川Nsと一緒に記事を書きました。

出動DMATの生々しい活動が、読んでくださる皆さんに少しでも伝わり、伝わった皆さんの災害対応が少しでも良いものになれば幸いです。





お時間ある時にごらんください。

ドクターカー運行開始2ヶ月目の実績です。

多田です。

当院のドクターカーが運行開始して2ヶ月が過ぎました。
2ヶ月目の運行実績をお知らせします。
(救急車に乗れないスタッフはドクターカーで帰投します)

<2018年8月ドクターカー実績>
 要請件数 42件
 出動件数 40件
そのうち、
 現場救急    33件
 新生児迎え搬送   2件
 施設間搬送     1件
 要請後キャンセル   6件
でした。

平日日中のみの運行ですので、8月は実質運行は23日間でした。
1日平均1.8件の要請をいただいています!

今まで病院で待っていただけの時にはわからなかった、現場での苦労や配慮すべき事の多さを日々実感しております。
(搬送救急隊のみなさんと事案の振り返り)

「攻めの救急医療」を引き続き実践していきますので、
ご理解とご協力をよろしくお願いします!

2018年8月30日木曜日

救命の連鎖が繋がりました。

多田です。

2018年8月30日現在、広島県には救急事案に使えるヘリコプターが5機あります。
(そろそろ6機になります。)
1機目はもちろん広島県ドクターヘリ、

2機目は広島県東部の事案で、岡山県ドクターヘリ、
3機目は広島県北部の事案で、島根県ドクターヘリ、
今年度からは、広島県南部の事案で、愛媛県ドクターヘリの要請が可能になります。

このドクターヘリの県境を越えた活動ができるのは、中国地方5県の県知事が相互応援協定を結んでくださったからです。
県境をあまり気にせず活動できることに、日々感謝しております。
各県知事のみなさん、ありがとうございます!

そして、4機目は広島市消防ヘリ「ひろしま」、

5機目は広島県防災ヘリ「メイプル」です。

2013年に広島県ドクターヘリが運航開始する前の約10年間、広島県では広島市消防ヘリと広島県防災ヘリを用いた、消防・防災ヘリのドクターヘリ「的」運用を行っていました。
広島県ドクターヘリが始まってからも、ドクターヘリの要請が重なった場合には、消防・防災ヘリで当院や広大病院から医師看護師をピックアップしてもらい、現場に出動することができています。

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ある夏の日の夕方、広島県ドクターヘリは山口県内の多数傷病者事案に出動し、山口県ドクターヘリと協働していました。
(別事案の際の山口県DH)

当院ではその状況をモニターし、患者さんの搬送があれば受け入れが可能になるように準備を進めておりました。

そんな最中、ドクターヘリのホットラインが鳴ります。
広島県内の消防本部から小児の溺水事案でドクターヘリ要請です。
広島県ドクターヘリは、まだ山口県の事案から帰投できない状態のため、当院から多田とO川Nsが出動します。出動ヘリは広島市消防ヘリ「ひろしま」です。約10分の飛行時間でランデブーポイントに到着し、救急車内で診察を始めました。
海水浴場で溺水し、バイスタンダー(そばにいた人)により心肺蘇生を施され、蘇生済みでした。
しかし、意識障害が続いており、気管挿管・人工呼吸を行いながら当院へ、ヘリ搬送しました。
その後、集中治療の期間を経て、意識障害も回復し元気に退院することができました。

当院の退院日にヘリポートにご挨拶に来ていただきました。
(広島市消防ヘリの見学をさせていただきました)

(当日の出動メンバーと)

この後、バイスタンダー・要請消防にもご挨拶に行かれました。
(消防ヘリのみなさんと)

「救命の連鎖」が繋がって、
未来あるこどもさんを救命できました。
関係機関のみなさま、ご協力ありがとうございました。

(患者さんの写真の掲載に関しては、ご家族のご了承をいただいております。)

2018年8月21日火曜日

ドクターカー最初の1ヶ月

多田です。

当院でラピッドカータイプのドクターカーを2018年7月2日から運行開始しております。
遅ればせながら、2018年7月の活動実績をお示しします。

当院のドクターカーは今のところ、平日8:30-17:15までの出動時間となっております。
今回の実績の期間は1ヶ月間ですが、途中「西日本豪雨災害」対応のため、新生児搬送のみに限定した時期が10日間ほどありますので、現場救急に関しましては15日間のデータとなります。

<2018年7月ドクターカー実績>
 要請件数 31件
 出動件数 29件
そのうち、
 現場救急    16件
 新生児迎え搬送   5件
 施設間搬送     1件
 要請後キャンセル   9件
でした。

医師が病院の外に出て行く「攻めの救急医療」でなければ助けられない命があります。
要請後キャンセルの多さは、要請消防の意識の高さを示しています!
当院のドクターカー事業に、引き続きご理解とご協力をよろしくお願いします。

2018年8月11日土曜日

10年の軌跡とこれから・・・<劇場版 コードブルー>

多田です。

みなさん、劇場版コードブルーはごらんになられましたでしょうか?

自分は救急医になって今年が10年目です。ちょうど、コードブルーが放送されたタイミングで救急医を志したことになります。放送を見たから救急医を志したのではありませんが。
リアルに描写されたテレビの中の救急医達の活躍を、1stシーズン・2ndシーズン・スペシャル・3rdシーズンと追いかけてきました。昨年7月から放送された3rdシーズンでは、出会ってから9年間の主人公達の成長や苦悩が描かれており、自らの現状と重なる部分が多く強く共感しました。

そして・・・

2018年7月27日 劇場版コードブルー公開!!

公開当日は、お休みをもらい、家族にもお休みをもらい朝から映画館で拝見しました。
10年分の思い出がこみ上げました。

すばらしい映画でした。
みなさん、是非映画館でごらんになってください。

自分はDVDがでたら必ず購入します。
そして、最低10回は観ます!!

2018年7月21日土曜日

ドクターカー再開しています! 熱中症多数傷病者事案

多田です。

2018年7月2日から運行開始していた当院のドクターカーですが、西日本豪雨災害により新生児搬送以外の活動を一旦中止しておりました。
局地災害の医療ニーズは、急性期に大きく、慢性期にはほぼなくなります。
2018年7月20日現在、病院は通常の診療体制に戻っております。
活動中止していたドクターカーですが、
7月18日より運行再開しました。
ご案内が遅くなり申し訳ありませんでした。

2018年7月20日 広島市で熱中症の複数傷病者事案がありました。広島市消防指令係から医師の現場派遣要請があり、ドクターカーで当院の伊関医師が出動しました。
現場指揮所に入り、搬送トリアージを行い搬送先の選定を行いました。

傷病者数13名という初期情報でしたが、集団熱中症事案では必ず現場で傷病者が増える事を過去の経験から知っておりますので、病院では20名程度の傷病者はでるものとして活動を開始しました。
救急外来には、救急外来のスタッフ・救命救急センターから応援のスタッフ・院内DMATも館内放送で招集します。以前の災害の反省から、来院される患者さんのIDを事前に作成してあり、受け入れがスムーズに行われました。
(救急外来にできた本部です)

結果的に当院へ直接搬送になった患者さんは2名で、別の病院に搬送になった患者さんが1名転送となりましたので、当院の受け入れ患者さんの数は3名でした。災害終息時に判明した傷病者数は、21名でトリアージは黄色13名、緑8名で赤・黒の傷病者はいませんでした。(諸説あります。)
最初の患者さんが搬入される際には、当院の救急外来には30名程度の医療スタッフ・事務職員が集合し、たくさんの患者さんを受け入れる準備ができておりました。
結果的に、搬送になった患者さんは3名でしたが、10名15名になったとしても問題なく対応できたと思います。

局地災害対応の基本は
「発災からなるべく早く、最大多数の医療従事者を確保し、医療需要と医療資源のバランスを平常時と同様に戻す」ことです。
これが紛れもない基本行動です!
そしてこのタイミングを逃すと、その後どんなに頑張っても対応は後手後手になります。

「Turn Back Time」
我々のキャッチコピーです。
時間を巻き戻すことはできませんが、あたかも巻き戻したかのように時間を有効活用し、救命できる患者さんを最大限救命できるような活動が我々に求められている活動です。
そのために、現場に医療従事者を送り込み、「活きた情報」を病院へ送り受け入れの準備を遅れることなくはじめさせるために、ドクターカーが活きてきます。
2018年7月20日もたくさんの傷病者が出ていて、多数の消防救急車が出動済みの状況でもドクターカーで医師派遣ができ、早期医療介入が実現しました。
ドクターカー導入の効果と、広島市消防局指令係の局地災害に対しする意識の高さが効果を発揮しました。
これからも、「急性期の初動」にこだわった救急活動を展開して行きたいと思います

2018年7月10日火曜日

豪雨災害2018 災害対応はつづく

多田です。

豪雨災害対応についてです。
多田は、2018年7月6日夕方から7月7日の夕方まで、安芸消防署のDMAT活動拠点本部の本部長をさせていただいたあと、本部長業務を引きつぎ、病院へ戻りました。
(安芸消防署からの帰りです)

(院内も雨漏りがありました)

病院には、たくさんの災害関連傷病者が搬送され、病院スタッフ総出で診療に当たっていました。

過剰な緊張状態から少し解放され、ひどい疲労感を感じました。同日は病院スタッフのご厚意で自宅へ帰り、睡眠をしっかりとらせていただきました。
数年前であれば、「いいえ。力尽きるまで頑張ります」と答えたかもしれません。
4年前の広島市豪雨災害を経験した者としては、被害の規模は4年前よりも大きく、かつ範囲が広いと肌で感じており、災害対応の時間は長くなることが容易に予想できたからです。

翌2018年7月8日は、救命救急センター内に立ち上げていた院内災害対策本部とDMAT活動拠点本部を分け、DMATが参集するDMAT活動拠点本部を立ち上げるために活動しました。
(平時の医療ももちろん維持します)

(情報共有のためブリーフィングです)

当初は参集するDMATがいない活動拠点本部でしたが、夕方になり、2日前に自分達が立ち上げた安芸消防署DMAT活動拠点本部の機能を吸収しました。活動拠点本部長に来院いただき、申し送りを受けました。
さらに翌7月9日に福岡県と島根県、広島県内のDMATが参集する活動拠点本部を立ち上げる事になり、受援の準備をしました。

夜中までDMAT活動拠点本部となる、病院会議室に電源・PCなどを集め、机・イスのレイアウトを行い、そこまでに入っていた情報をまとめて掲示し翌朝の参集DMAT到着を待ちました。


2018年7月9日朝8:00、福岡DMAT15隊、広島市内のDMAT2隊、前日の安芸消防署活動拠点本部に属していた島根DMAT2隊に参集していただきました。
(たくさんのみなさんに集まっていただきました)

広島県DMAT調整本部の指示により、参集DMATの割り振りや地域での公衆衛生的な活動をお願いしました。
(被災の大きかった地域の地図を前に活動方針を練りました)

多数にDMATに活動していただき、広島県として非常にありがたかったです。

ただ、災害当日から対応している医療者として、そして災害急性期の医療介入を目的としたDMATの隊員として、急性期の対応の改善点がいくつも見つかり、歯がゆい思い、申し訳ない思いでいっぱいです。

「時間」を有効活用し、最大多数の傷病者の救命に尽力することが我々救急医の使命です。
まだまだ、災害対応の最中ですが今後に向けた改善点を洗い出し、一つ一つつぶしていきたいと思っています。