2018年12月31日月曜日

2018年もあと少し、どんな年だったでしょうか?

多田です。

年をとると1年が過ぎるのが早く感じます。
2018年もあと本日1日となってしまいました。

当、県立広島病院救命救急センターにとって、2018年も大きな動きがあった1年でした。
写真で振り返ります。

6年目になりましたが変わらず、ドクターヘリでの病院前救急医療を提供したり、

島根大学病院から渡部先生においで頂き、Acute Care Surgeryについて、ご講演頂いたり、

優秀なCSさんを送別したり、 

ドクターカー運用開始に向けて、緊急走行の勉強のため、鈴鹿に行ったり、



4月には新しい仲間を迎えたり、 


ドクターカーの研修について、取材を受けたり

消防ヘリ、防災ヘリとの連携を深めたり、

長い準備期間を経て、ドクターカーが運行開始したり、


多発する局地災害に、病院を上げて対応したり、


コードブルーの劇場版が公開され、公開初日に観に行ったり、

病院前救急医療と、関係機関の連携が救命に結びついたり、

ドクターカーによる病院前救急医療が、日常になったり、

(攻めの救急医療のために、なくてはならないツールです)

1年がかりで、小児救急に関わるセミナーを準備し主催したり、


なかなか、ブログの更新が滞ってしまった2018年でしたが、それでもいろいろありました。

さて、毎年恒例の今年の漢字ですが・・・
さかのぼってみると、この今年の漢字シリーズはブログ開始からずっと続いておりまして今年で7年目となります。
振り返って見ると、
2012年は「飛」
2013年は「練」
2014年は「礎」
2015年は「熟」
2016年は「芽」
2017年は「伸」 でした。
それでは2018年、今年の漢字(毎年非公式)は・・・・・

「攻」
です。

ドクターカースタートで、病院前救急医療=「攻めの救急医療」を日常的に行えるようになりました。まだまだ、運行時間や運行形態に関しては、日々、スタッフだけでなく、要請消防のみなさんと話し合い、改善案を進めて行っております。

ブログをごらんのみなさん
2018年は大変お世話になりました。
2019年も県立広島病院 救命救急センター・ドクターカー・広島県ドクターヘリにご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
みなさま良いお年をお迎えください。

2018年12月15日土曜日

第9回日本小児救急医学会 小児救急教育セミナー 安芸の広島もみじセミナー

多田です。

先日、2018年12月8日-9日の2日間、広島市のRCC文化センターで、
第9回日本小児救急医学会 小児救急教育セミナー 

「安芸の広島もみじセミナー」 を開催しました。
(委員長の植田先生のご挨拶から始まります)

このセミナーは、日本小児救急医学会の小児救急教育委員会が主催で、毎年全国各地で1度開催されます。

広島大学病院 救急集中治療医学の志馬伸朗先生を事務局長とし、多田が事務局代表、当院小児外科の赤峰先生が事務局を手伝ってくれました。
前年度の開催地、熊本赤十字病院で開催された「肥後もっこすセミナー」にお邪魔して、ノウハウを教えていただいてから早1年。(その時の記事はこちら
とうとう開催となりました。

危うくタイトルが「廣島仁義なきセミナー」になりそうだったところを、なんとか穏やかなタイトルに落ち着かせることができました。


少人数形式のWSで密度の高い、小児救急に関わる今日的な課題について2日間勉強しました。61名のみなさんに全国各地からご参加いただき、また、全国からご高名な講師の先生方にお集まりいただき、チューターのみなさんにもたくさんお手伝いいただき、盛大な会となりました。

約1年間かけての準備は、かなり大変でしたが、広島県の小児救急事情がこれをきっかけに良くなってくれればいいなと、期待しております。
受講生・講師・ファシリテーター・チューターの皆様、ありがとうございました!

2018年12月13日木曜日

2018年11月のドクターカー運行実績です。

多田です。

ドクターカーが運行開始して5ヶ月が過ぎました。

5ヶ月目(2018年11月)の運行実績をお知らせします。

<2018年11月ドクターカー実績>
 要請件数 45件
 出動件数 41件
そのうち、
 現場救急    28件
 新生児迎え搬送   2件
 施設間搬送     0件
 要請後キャンセル   11件
でした。

活動日数が22日でしたので、1日平均で2.0件の要請をいただきました。

ありがとうございます。
(救急外来の日常です)

11月中に出動した事案では、現場で心肺停止の患者さんがドクターカースタッフ接触後、心拍再会し当院へ搬送。集中治療の末に、後遺症なく地元の病院へ転院された1事案がありました。
要請していただいた広島市消防局の皆さんの的確な判断が、一人の人の命とその後の生活を守りました。要請していただきありがとうございました!

広島市消防局とセブンイレブンジャパンとの共同事業「A-pit」が運用開始となり、遠方からの要請も入るようになってきました。
これまでの現場ドッキングとは違い、ドッキングポイントでのドッキングはかなり慣れを必要とします。

A-pitとは?(→こちら


無駄にしてしまった時間は決して取り戻すことはできません。

要請後キャンセルの多さは、その取り戻せない時間を大事にしている、消防機関の意識が高いことを示しています。


(出動中のドクターカーです)

「攻めの救急医療」を推進するため、
ドクターカー事業に、引き続きのご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます!

2018年11月27日火曜日

2018年10月のドクターカー運行実績

多田です。

日常的に更新が滞ってしまい申し訳ありません。
他にもご報告したい活動があるのですが、当科で主催しておりますセミナーの準備で手一杯になっています。しばしお時間ください。

ドクターカーが運行開始して4ヶ月が過ぎました。
4ヶ月目(2018年10月)の運行実績をお知らせします。

<2018年10月ドクターカー実績>
 要請件数 44件
 出動件数 42件
そのうち、
 現場救急    25件
 新生児迎え搬送   5件
 施設間搬送     2件
 要請後キャンセル   10件
でした。

活動日数が23日でしたので、1日平均で1.9件の要請をいただいております。

これまでは、都市型ラピッドカータイプの特徴を活かすために、救急現場ドッキングを基本とした要請方法をとっていました。運用開始からある程度の要請件数もいただき、運用に慣れてきました。この度、広島市消防局とセブンイレブンジャパンとの共同事業「A-pit」の一貫としてドクターカーのドッキング場所として、セブンイレブンを使用させていただくことになりました。

A-pitとは?(→こちら

これにより、今まで現場までたどり着けないため出動できなかった事案も、ドッキングを前提に出動できるようになるため、さらに救命できる患者さんが増えるものと期待しています。
(体験乗車で1件出動を終えたU研修医と)

引き続き、攻めの救急医療を進めて行きます。
ドクターカー事業にご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

2018年10月24日水曜日

2018年9月の運行実績

多田です。

更新が滞ってしまい申し訳ありません。ドクターカーが運行開始して3ヶ月が過ぎました。
3ヶ月目(2018年9月)の運行実績をお知らせします。

<2018年9月ドクターカー実績>
 要請件数 29件
 出動件数 27件
そのうち、
 現場救急    17件
 新生児迎え搬送   3件
 施設間搬送     なし
 要請後キャンセル   9件
でした。

活動日数が20日でしたので、1日平均で1.45件の要請をいただいております。
たくさん要請をいただいて、ドクターカーのスタッフはたくさんの病院前救急医療の経験をさせていただいております。

(時にはカーのスタッフが、消防ヘリピックアップで出動します)






引き続き攻めの救急医療を実践していきます!

2018年9月6日木曜日

2018年7月西日本豪雨災害対応について

多田です。

2018/09/13リンクを貼り忘れていましたので追記しました。
こちらです。

7月の豪雨災害対応について、<看護roo>というサイトに、世良Dr・小川Nsと一緒に記事を書きました。

出動DMATの生々しい活動が、読んでくださる皆さんに少しでも伝わり、伝わった皆さんの災害対応が少しでも良いものになれば幸いです。





お時間ある時にごらんください。

ドクターカー運行開始2ヶ月目の実績です。

多田です。

当院のドクターカーが運行開始して2ヶ月が過ぎました。
2ヶ月目の運行実績をお知らせします。
(救急車に乗れないスタッフはドクターカーで帰投します)

<2018年8月ドクターカー実績>
 要請件数 42件
 出動件数 40件
そのうち、
 現場救急    33件
 新生児迎え搬送   2件
 施設間搬送     1件
 要請後キャンセル   6件
でした。

平日日中のみの運行ですので、8月は実質運行は23日間でした。
1日平均1.8件の要請をいただいています!

今まで病院で待っていただけの時にはわからなかった、現場での苦労や配慮すべき事の多さを日々実感しております。
(搬送救急隊のみなさんと事案の振り返り)

「攻めの救急医療」を引き続き実践していきますので、
ご理解とご協力をよろしくお願いします!

2018年8月30日木曜日

救命の連鎖が繋がりました。

多田です。

2018年8月30日現在、広島県には救急事案に使えるヘリコプターが5機あります。
(そろそろ6機になります。)
1機目はもちろん広島県ドクターヘリ、

2機目は広島県東部の事案で、岡山県ドクターヘリ、
3機目は広島県北部の事案で、島根県ドクターヘリ、
今年度からは、広島県南部の事案で、愛媛県ドクターヘリの要請が可能になります。

このドクターヘリの県境を越えた活動ができるのは、中国地方5県の県知事が相互応援協定を結んでくださったからです。
県境をあまり気にせず活動できることに、日々感謝しております。
各県知事のみなさん、ありがとうございます!

そして、4機目は広島市消防ヘリ「ひろしま」、

5機目は広島県防災ヘリ「メイプル」です。

2013年に広島県ドクターヘリが運航開始する前の約10年間、広島県では広島市消防ヘリと広島県防災ヘリを用いた、消防・防災ヘリのドクターヘリ「的」運用を行っていました。
広島県ドクターヘリが始まってからも、ドクターヘリの要請が重なった場合には、消防・防災ヘリで当院や広大病院から医師看護師をピックアップしてもらい、現場に出動することができています。

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ある夏の日の夕方、広島県ドクターヘリは山口県内の多数傷病者事案に出動し、山口県ドクターヘリと協働していました。
(別事案の際の山口県DH)

当院ではその状況をモニターし、患者さんの搬送があれば受け入れが可能になるように準備を進めておりました。

そんな最中、ドクターヘリのホットラインが鳴ります。
広島県内の消防本部から小児の溺水事案でドクターヘリ要請です。
広島県ドクターヘリは、まだ山口県の事案から帰投できない状態のため、当院から多田とO川Nsが出動します。出動ヘリは広島市消防ヘリ「ひろしま」です。約10分の飛行時間でランデブーポイントに到着し、救急車内で診察を始めました。
海水浴場で溺水し、バイスタンダー(そばにいた人)により心肺蘇生を施され、蘇生済みでした。
しかし、意識障害が続いており、気管挿管・人工呼吸を行いながら当院へ、ヘリ搬送しました。
その後、集中治療の期間を経て、意識障害も回復し元気に退院することができました。

当院の退院日にヘリポートにご挨拶に来ていただきました。
(広島市消防ヘリの見学をさせていただきました)

(当日の出動メンバーと)

この後、バイスタンダー・要請消防にもご挨拶に行かれました。
(消防ヘリのみなさんと)

「救命の連鎖」が繋がって、
未来あるこどもさんを救命できました。
関係機関のみなさま、ご協力ありがとうございました。

(患者さんの写真の掲載に関しては、ご家族のご了承をいただいております。)