2013年12月31日火曜日

2013年の年の瀬です。

多田です。

本日、2013年の大晦日は広島ヘリポートで、ドクターヘリ当番日です。
早朝5:30に起床し、自転車で広島大学病院へ
(こんなに真っ暗です)

スタッフ集合の後、タクシーで広島ヘリポートへ向かい、ヘリポートをみると、 
(霧で周りが見えません)
早朝の霧で、視界不良。晴れるまでは運航不可。
(迅速にヒーター修理中のK整備士さん)

朝のブリーフィング・無線チェックのあと、K整備士さんから「今日ヒーター壊れてますんで・・・」と、寒空にきつい現実。
(その後、優秀な整備士さんにより、あっという間に修理完了)


昼過ぎには、天気も回復しいわゆる「ヘリ日和」


大晦日だからなのか、未だに1件の要請もなく、年始の勉強会の資料をガツガツ作りながら、2013年が終わろうとしています。

みなさま、よいお年をお迎えください。

からの、転院搬送で家族同乗のため、2ndドクターは広島ヘリポートへ置き去りです・・・

(いってらっしゃーい)

2013年12月29日日曜日

2013年の漢字は・・・

多田です。

あっという間に、2013年も終わってしまいそうです。
あと3日しかありません。

(4月 救命救急センターから見える唯一の桜です)

今年は、当救命救急センターにとっても大きな変化があった1年でした。
やはり、1番大きな変化と言えば、「広島県ドクターヘリ」のスタートに際し、協力病院として参加することになったことでしょうか。

(5月の、この運航開始式から始まりました)

今までは、病院に待機していて、広島ヘリポートから広島市消防ヘリ、広島空港から広島県防災ヘリに、病院屋上へ医師ピックアップに来ていただいたのち、現場に出動という、ドクターヘリ「的」事業でやってきました。

(恥ずかしいですが、「客寄せパンダ」も必要です)

(条件のいいランデブーポイントです)


2013年5月から本格運航開始した、広島県ドクターヘリは、やはり、専用の機体・専属のスタッフ・離陸まで約3分という好条件で運航できる点がやはり秀逸です。

(来年こそは創外固定やります!)

(局地災害に対するDMAT隊員のレスポンスもよくなりました)

それに伴い、県内外の各消防のみなさんのご理解により効果的な病院前医療が提供される形ができました。細かい部分の詰めは、今後、症例を重ねていき、検証を繰り返すことで精度が高まっていくものと考えています。
広島県の特徴として、スタートから県境を越えた、中国地方5県の連携は、HEM-net研修で教えていただいた、「見えない県境が活動の妨げになることがある」ことを踏まえて、最初から実現した利点だと思っています。

また、病院前が頑張っても、搬送後の病院での医療がいまいちでは、病院前にでる意味がありません。
(研修医の先生達に対するトレーニングも続けています)

今年は、佐伯医師の提案で、院内で「外科の先生達との症例検討会」が手術症例があるたびに、行われることになり、連携が強化されました。
重症頭部外傷・出血性ショックのチェックリスト、外傷や院内急変のカルテ記載に使用するテンプレート整備など、細かいですが「じわっ」と効いてくる活動も行っています。

(HEM-netの研修からすばらしい人たちとのつながりが広がりました)

(HEM-net理事のIさん)

(宮崎のK先生、前橋のM先生)

(千葉のY先生)

(愛知のT先生)

入れ替わりの多かった、看護スタッフのレベルアップと、医師看護師間の連携を高める目的に、「急性期医療向上委員会(仮)」なる、なぞの委員会を、医師・看護師一緒に立ち上げ、病棟部門・ICU/HCU部門・救急外来部門と部門毎に、今の問題点とその解決方法を模索し、実行開始しました。

(備後地方もドクターヘリによる病院前医療の守備範囲になりました)

県立広島病院 救命救急センターのスタッフはみな、日々よかれと思うことを実践できるすばらしいスタッフです。
(物品整備も徐々に整えました)

今年もすばらしい1年でしたが、来年はもっとすばらしい1年になればいいなと思います。

(ドクターヘリ出動中の重複事案にたくさん出動していただきました)

今年もまた、多田の独断と偏見で、2013年の漢字を決めました。

今年の漢字は・・・
「練」です。

理由ですが、
ドクターヘリスタートに当たり、研修先からみんなが持ち帰ってきたノウハウを持ち寄り、「練って」運航要領・運用方法など決めました。

(今年は無理言って、救助に同行させていただきました)


(ランデブーポイントとして広島県防災航空隊の格納庫を使用させていただきました)

救急外来の初療のため、アクションカードを作り、救急外来初療のシミュレーションを。また病棟では一般病棟を対象に急変のシミュレーション「訓練」を行いました。

(各地で消防にみなさんにお世話になっています)

センターのスタッフはみな、2013年できること、わかることを増やそうと、それぞれ「鍛錬(れん違いですが・・・)」してきました。

(DMAT訓練にも参加しました)

というたくさんの意味を込めて、「練」です。
来年は、どんな漢字になるでしょうか?

(日没により広島ヘリポートから医師同乗し、救急車搬送)


(凄惨な現場にも)

(県内各地にお邪魔しました)
みなさま、2013年は大変お世話になりました。
2014年も県立広島病院 救命救急センターを引き続きよろしくお願い申し上げます。

小児の1.2次救命処置の勉強をしました。

多田です。

2013/12/6に当院小児科の先生が中心となって、小児の1.2次救命処置の勉強をしました。
自分が参加させていただくのは今年が、2回目です。
BLS・AEDブースの担当で、1年目の研修医の先生全員と小児診療に関わる看護師数名を対象に、1次救命処置のトレーニングをしました。
(真剣に取り組んでいます)

時間が短く、すべてを話すのは難しかったのですが、みなさん成人の1次救命処置についてはしっかり勉強してましたので、成人との違いを話すだけで、シミュレーションにはいりました。
3班に分かれての実習でしたが、全員積極的で、非の打ち所がない内容でした。
自分が、研修医の頃のことを思うと、抜群のできでびっくりしました。

(窒息の解除をトレーニングしてます)

自分の実習に引き続き、シナリオを6通り行い、2次救命処置についても勉強していただきました。
こういった地道な活動が、小児医療全体の向上につながればと思っています。

2013年12月24日火曜日

ADACのドクターヘリ

多田です。

今日はクリスマスイブですね。自分は、病院の当直室でサンタさんを待つことが確定しています(笑)

先日、娘の誕生日とクリスマスプレゼントを買いに、おもちゃ屋さんにいきました。
ひとしきり、プレゼントを選び、お会計を待っている間、店内をウロウロしていたところ・・・
見つけてしまいました。

(救急車と黄色いヘリコプターのセットです)
「救急車とヘリコプターのセット」
よくみると日本製ではないようです。

(白とオレンジの救急車で、電話番号は112の様です)
救急車はカラーリングが日本のものとは違いますし、

(真っ黄色のヘリコプターです)
 おそらく医療用のヘリコプターは、真っ黄色で側面に「ADAC」の文字が。
調べてみると、ADACはドイツのヘリコプター救急を行っている、ドイツ自動車連盟という団体だそうです。
ヘリコプターの機体は、EC145と書いてあります。これも調べてみると、日本でもドクターヘリとして使用されている、BK117の別名の様です。通りでみたことあるはずです。
ADACの歴史は古く、1970年頃に始まった様です。
ドイツのアウトバーンでの事故が多発し、交通事故による死亡者が増えたときに、死亡者数の減少を目的に始まった事業だそうです。
要請から15分以内に患者のもとへ到着して治療を開始する、病院前医療の先駆けです。

日本でも全国分け隔てなく、どこに住んでいても、15分以内に診療開始できるように、ドクターヘリの数が増え、診療の質も保てるようになればいいなと思います。

「15分以内の診療」に関しては、千葉北総病院 救命救急センター長 益子邦洋先生の、この本 
が、わかりやすくておすすめです。)



隣にあった、黄色のヘリコプター、おそらく我らが広島県ドクターヘリと同じ、EC135です。側面にはAmbulanceと書いてあり、救急ヘリコプターの様です。
これも思わず衝動買いしてしまいました。

2013年12月21日土曜日

第2回広島県ドクターヘリ症例検討会

多田です。

2013/12/7 「第2回広島県ドクターヘリ症例検討会」が広島大学医学部内で行われました。
前回の第1回は、最初と言うこともあり、フライトスタッフから症例を呈示させていただきましたが、今回は要請元消防本部さんの担当の方々から、発表していただきました。
5症例の発表がありましたが、どの症例も要請される側からの見方と、要請する側からの見方が違って、大変勉強になりました。


また、患者さんへの早期接触と治療開始をするためにどうすればいいかを、職種を超えて検討することができました。他の消防本部の事案を追体験することで、経験値を上げることもできたと思います。
(たくさんの参加者です)

また、搬送させていただいた病院のスタッフの方々にも参加していただき、搬送後の経過についても教えていただいたりしました。
非常に有意義な会でした。
これからも、定期的に続けて行かなくてはならない会だと実感しました。

2013年12月19日木曜日

2013/11/9 DMAT中国地方訓練

多田です。

ちょっと前の話ですが・・・。
2013/11/9 DMAT中国地方訓練が行われました。
当院も、基幹災害拠点病院として、参加しました。
(この後、地震が起こる予定です)

(今回の院内で活動したDMAT隊員)

広島県内で発生した、地震を想定とした訓練で、中国地方各地のDMATが訓練に参加しました。
また、合わせて院内の災害対策訓練も行いました。
(各部署のプレイヤーが真剣に参加してくれています) 

 当院は、DMAT拠点本部の設定となり、病院の災害対策本部の横に、本部を設置し、各地から応援に駆けつけてくれたDMAT隊と活動を行いました。
(まずは病院の本部に挨拶を)

自信、初めての本部業務で、かつ本部の活動を勉強する、「統括DMAT講習」を受けていないため、当初は大変混乱しましたが、駆けつけていただいた、「顔の見える」DMAT隊員の方々や、「初めまして」だけど協力的な方々に助けられ、なんとか本部運営を行いました。
(本部運営を手伝っていただいたDMAT隊の方々)

災害が起こった時の、通信手段確保の重要性、病院としての役割の認識、病院の本部との関係など、次につながるいい経験ができました。
(病院の訓練と、当院の本部経由で活動していただいた方々の合同振り返り)

実災害の際に活かせるよう、振り返って改善できるところは改善していきたいと思います。
(広島赤十字原爆病院DMAT隊、普段からお世話になっています)

また、今回は「初めまして」でしたが、次は「顔の見える」関係になりますので、さらにうまく連携がとれるようになればと思っています。