2016年4月30日土曜日

山陽道トンネル事故事後検証会@東広島消防署

多田です。

2016年4月27日に、東広島消防署で、「山陽道トンネル事故事後検証会」が開催され、参加してきました。


2016年3月17日に、山陽自動車道八本松トンネル内で、多重衝突事故と火災が発生し、多数の傷病者が発生した事案について、各方面から振り返りをするための会でした。
(当日の記事はこちらをご覧ください。)

東広島にお邪魔するのは事故の時以来でした。
センター長と一緒に向かった消防署には、当日に一緒に活動した救急救命士さんを始め、たくさんの消防職員の方々がいらっしゃいました。
また、県庁の方々のお声がけにより、他の消防本部の方々、災害拠点病院の方々など、たくさんの参加者で会場はいっぱいになりました。

順番に、
消防の立場から、
直近の災害拠点病院の立場から、
ドクターヘリの立場から、
基幹災害拠点病院の立場から、
NEXCOの立場から、
病院のDMAT活動拠点本部の立場から
と、それぞれの立場からの発表で制限時間はいっぱいになってしまいました。
自分も、ドクターヘリの立場から発表させていただきました。

検証会で初めてわかることがあったり、他の立場の方々がなにを考えて活動していたのかが多少でも理解できたりと、非常に有意義な検証会となりました。

自分が一番うれしかったのは、当日現場で患者さんの搬送順位を決めたり、搬送方法の手配をしたりと、救急の本部業務を一緒にやったK救命士さんとの再会でした。
当日は、最後の患者さん搬出とともに、ドクターヘリのスタッフは、帰投してしまったので、ろくに挨拶もできずに失礼してしまいましたので、非常にうれしい再会でした。

局地災害の経験や記憶を、次の災害に活かしていけるよう、引き続き病院としても、医師としても精進していきます。
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2016年4月19日火曜日

熊本地震、現地出動チーム帰投

多田です。

平成28年熊本地震に対して
出動していました、伊関Dr率いるDMAT隊が、2016/04/19 16:55無事病院へ帰投しました。

大きな余震の続く中、4/16早朝の出動から、のべ約84時間に渡る活動でした。

病院への帰投に際し、院内にはこんな掲示と院内放送で周知し、正面玄関で出迎えました。

院長を始め、たくさんの病院スタッフが、帰投を心待ちにしておりました。
「とにかく、無事で帰ってきてくれてよかった。」


病院で待っていたスタッフはみな、そう思っていました。


被災地での災害医療活動は、現在も引き続き出動要請が続いており、まだまだ続きますが、超急性期の当院の医療活動は一旦縮小となります。
短い休息の後、引き続き支援が必要な状態があれば、また現地に出動することがあるかもしれません。
その際には、またあらためてチームを編成し出動します。

とりあえず、
今日は「お疲れ様でした。ゆっくり休んでください。」

2016年4月18日月曜日

平成28年熊本地震、当院での対応(現状報告)

多田です。

熊本地震に関する、当院での対応について(現状報告)

先日の、報告以降の当院の対応について、ご報告します。
病院本部を任されていた、多田は、出動DMAT隊が熊本の災害拠点本部に到着したことを確認した後は、大きな仕事はありませんでした。
通常業務をこなしながら、全国のDMATの活躍を、EMISとFacebookと、テレビのニュースをみて、応援していました。


広島県庁に設置された、広島県DMAT調整本部には、統括DMATである、竹崎Drと、山野上センター長が医師として参集し、県内の他の病院のDMAT・以前当院でDMAT隊員として働いていた県庁職員の助けも得ながら、本部活動を継続しております。

伊関Dr率いる、出動DMAT隊はといえば、
当初、川口病院での活動拠点本部立ち上げを行い、本部活動を担いました。
その後、本日(2016/04/18)になって、阿蘇地区へ進出。
阿蘇医療センターへ向かい、避難所のスクリーニングや、患者搬送の任務などに当たったようです。
医療ニーズとしては、あまり多くなく、活動期間も明日(2016/04/19)の朝には72時間になります。ストレスが多く、緊張の途切れない活動は隊員の負担が大きいですので、明日には広島へ向けて帰投の予定です。

明日朝までのミッションをこなして、無事に広島に帰って来てくれることを、スタッフ全員心待ちにしております。

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2016年4月17日日曜日

平成28年熊本地震、現在までの当院での対応

多田です。

年度初めの投稿が遅れていたところ、大きな災害が発生してしまいました。
熊本地震で被災された方々の無事と、残念ながら亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。
2016/4/14夜間から、当院の熊本地震への対応が始まりましたので、現在までの概略をお伝えします。
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4/14夜間の震度7をきっかけに、病院へ一旦集合したDMAT隊員達は、同日は出動の可能性がないため、出動準備をほぼ完了させた状態で自宅待機となっておりました。

そのまま、被害の拡大がないことを祈りつつ、ただ、余震の数の多さに不気味さを感じつつ、翌4/15は通常業務での待機をしておりました。
日付は変わって4/16の早朝に、恐れていた「本震」により、広島市も大きな揺れを感じました。夜間のうちに、続々とDMAT隊員は病院へ参集し、DMAT事務局からの派遣要請を機に出動準備を完了。
伊関Dr率いる1隊は熊本へ向けて陸路出発。

統括DMATである、竹崎Dr率いる1隊は、「広島県DMAT調整本部」立ち上げのために、広島県庁へ出発しました。
4/16は土曜日で、ドクターヘリは当院が当番日でした。板井Drと河野Ns・橋本Nsで早朝から対応となりました。
多田は、病院当直でありましたので、出動隊の後方支援のため病院へ残りました。
最小限の病院スタッフで、出動DMATの後方支援を行いつつ、広島県調整本部のお手伝いも一部行いました。
(当院の組織図です)

出動後、EMISで、出動DMATの活動を確認しておりました。

陸路で熊本に向かった伊関Dr率いるDMATは、無事に活動拠点本部に到着。
本部立ち上げに参加し、担当医療圏の医療ニーズ検索と、患者搬送業務に当たっていることが確認できました。


広島県DMAT調整本部は、中国地方のドクターヘリの調整を含め、他県との調整をはじめとした、調整業務を担当。

広島県ドクターヘリとしては、被災地に出動していく隣県のドクターヘリを補完する目的で、広島で待機の方針となりました。

病院本部としては、不確実な情報の中、広域医療搬送が計画され、当院へ熊本から患者さんが搬送された際のことを想定し、ある程度の病床確保を計画しました。
結果的に、4/16の段階で広島県まで患者さんの搬送はなく、引き続き全国の同志達が被災地で活動しているのを、頼もしくモニタリングさせていただいております。

DMATだけでなく、たくさんの機関の活動で、助けられる患者さんを最大限助けることができるよう、それぞれができることを、できるだけやっています。
できるだけ早い、事態の収束を願ってやみません。

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