2014年6月30日月曜日

医局の入り口

多田です。

救命救急センターの医局は、センターからドア一枚の小部屋にあります。
そこに、救急科スタッフ全員(センター長も一緒です)の机があり、医局にいても、院外からのホットライン・院内救急の電話が聞こえるようになっています。

夜になれば、2段ベットの上か、ソファーベットにスクラブのまま、研修医の先生達が寝て、救急患者さんに対応します。

今までは、医局の入り口には「関係者以外立ち入り禁止」の寂しい張り紙しかなかったのですが、やっと看板をつくりました。


(キャッチコピーはこれです)

こんなこぢんまりした救命救急センターですが、志は常に高く持って仕事をしています。
現在一緒に働いてくれる方を24時間、365日間募集中です。
地方都市にあって、医局員でなくても働ける救命救急センターはなかなかないと思います。
一緒に重症な患者さんの救命をしましょう!!

2014年6月26日木曜日

お隣さんになりました。広島市消防航空隊「ひろしま」

多田です。

先日、広島市消防航空隊の格納庫が完成し、お引っ越しでした。

広島県にまだ、ドクターヘリがなかったころから、ドクターヘリ"的"事業で救急出動していただいていた広島市消防航空隊の「ひろしま」です。


(新しい格納庫から)

広島西飛行場から広島ヘリポートへの転換に伴い、以前の西飛行場の南側にあった、格納庫から新設されたドクターヘリの格納庫の隣にお引っ越しです。
(格納庫の上からです)

一足先に引越を済ませたドクターヘリと、並ぶ形で機体もスタンバイします。

(まさにお隣さんです)

救急医療の現場で大事な「顔の見える関係」がさらに深くなりそうです。
 楽しみにしています。



2014年6月23日月曜日

医療安全研修会「RRS 院内救急事例に対するセーフティネット」

救急科 佐伯です。


突然ですが皆さんRapid Response Systemという言葉は御存じでしょうか?
あまり馴染みがない言葉だと思います。

 患者の異常に早期に気づき、専門チームが介入し予期せぬ心停止を防ぐ、システムのことです。いわゆる「コードブルー」や「ドクターハリー」といわれるものの前段階で介入するシステムで少しずつ日本でも普及してきています。 
 患者様自身はもちろんですが、日々の診療に大変な先生方や多くののスタッフの方々の負担を減らせることができるシステムだと思います。








 

先日


医療安全研修会「RRS  院内救急事例に対するセーフティネット」というテーマで

奈良県立医科大学より 安宅 一晃先生
北里大学病院より小池 朋孝先生

にお越し頂き、ご講演いただきました。
ありがとうございました!!...

150名以上の方にご参加頂き、大盛況の内に幕を閉じることができました。 
関係者の皆様、ありがとうございました。
スタッフの関心の高さがうかがえ、これからが楽しみです。
まだ、当院でははっきりとした形にはなっていませんが、RRSを少しずつ形にできればと日々精進していこうと思います。
医療安全共同行動 ここにRRSが行動目標の一つになっています。
 
 

2014年6月19日木曜日

PFCCSを受講してきました。

多田です。

先日、大阪市立総合医療センターでPFCCSを受講してきました。
PFCCSとは、(オフィシャルページはこちらです。)
「日常診療において重篤な症状に陥った小児患者を診る可能性のある医療者」
──すなわち、小児科や集中治療部、救命救急センター等に所属する医師および看護師を対象としたコースです。
(コース中の写真はんNGでした)

今回参加の目的は、自分が重症小児診療において、やり残していることはないかを確かめることでした。
2日間のコースで、しっかりと今まで自分がやってきたことの復習ができ、非常に有意義な時間を過ごさせていただきました。

また、コースの会場には、

広島県ドクターヘリでお世話になっている、あの方や、
あそこのPICUのセンター長や
どこかのPICUのスライドにいつも登場されるあの方や、
6年前の飲み会以来なのに、同級生のような雰囲気で、魂がサッカーワールドカップ日本代表と一緒にブラジルに行ってしまっていたあの方など
たくさんの再会と出会いがありました。

また、Y形県からタスク参加のS先生に「先生のブログいつも見てます!」と声をかけていただき、これからの「地方での重症小児診療」について熱く語り合いました。
(S先生と多田)

この分野、狭くて人数は少ないですが、非常に熱い分野だということを再認識させていただきました。
また、広島に帰って頑張ろうと思えた2日間でした。
お世話になった皆さん、ありがとうございました。

2014年6月15日日曜日

県病院BLSコースが開催されました

救急科の板井です。


先週6/8(日)に県病院でAHA BLSヘルスケアプロバイダーコースが
病院職員向けに開催されました。





BLSコースとは
アメリカ心臓協会(AHA)による
心肺停止時や窒息の対応についての
off-the-job trainingです。
病院の医療スタッフが勤務時間外に集まって行う研修の一つになります。
日本に導入されてもう10年以上たち、全国各地で行われています。





県病院では院内の急変対応のコースとして、
ICLSコースを盛んに取り組んでいます。
こちらは同じく心肺蘇生にかかわるコースですが、
院内での急変対応を中心とし、
それぞれの病院の事情に合ったより実践的なコースです。
また院内では呼吸が原因で心停止になる方も多く、
心停止前の呼吸不全や呼吸停止にも力をいれています。



一方、BLSは院外での心臓が原因で起きる
心原性の心停止の対応に焦点を当てたコースといえます。
近年ガイドラインが改訂されるたびに
より胸骨圧迫(従来は心臓マッサージ)の
質を高めることに重点が置かれるようになりました。
また世界中でBLSコースは開催されており、
世界標準のコースとして世界中で同じ内容で行えるように
プログラムが組まれています。
AHAの教育システムは大変参考になります。


一般の方から見ると、医療スタッフにとって心臓マッサージなんて
病院で当たり前にやっているんだろうと思うかもしれません。
しかし救命センター勤務ならともかく、
一般病棟に勤務する看護師にとって、
心臓マッサージが必要な場面に遭遇することは滅多にありません。
病院にもよりますが、
数年に1回程度や場合によっては
一生に1回あるかないかの方も多くいます。

必要な頻度は少ないですが、
いざ必要になったときには蘇生の現場では
一番大事な手技になるため、
定期的にスキルを磨き維持する必要があるのです。




BLSではまさに心臓マッサージのフルコースです。
成人、小児、乳児など様々な状況での心臓マッサージをやり続け、
翌日には筋肉痛が必発の体育会系の内容になっています。
こんなに1日中心臓マッサージをやるコースは他にありません。
人工呼吸やAEDの使用方法も行ないますが、
一番大事なことは質の高い胸骨圧迫とおしえています。
参加いただいた15人の受講生はみんな翌日は両腕がパンパンになったかもしれませんね。




BLSを受講すると、その後ACLSコースを受講することができます。
これは院内での心肺蘇生チームによる対応に加えて
脳卒中、虚血性心疾患、不整脈治療のシミュレーションも行ないます。
初期研修医の先生には是非2年間の早い時期に受けてもらいたい内容です。


今後はICLSコースに加えて、
県病院でもBLSの開催を増やしていき、
ACLSの開催も計画していく予定です。


院内急変はICLS、
世界標準の院外心停止対応はBLS/ACLSの
定期的なブラッシュアップがおすすめです。

2014年6月13日金曜日

未来の同志

多田です。

2014年5月、当センターにはたくさんの見学の医学生さん達がやってきてくれました。
短い方は1日でしたが、長い学生さんは4週間、みっちり救命救急センターで見学してくれました。

なかには、「救急やりたいです!」と言ってくれる学生さんもいて、
「もう少しだけやせ我慢して救急医頑張ろう!」
とこちらが元気をもらったりしました。

ただ・・・
熱意のある見学者がいる時は、
救急の現場は荒れるんです・・・
おかげさまで、5月はクタクタになるほどの患者さんが当院へ搬送されました。


ドクターヘリでの患者さん受け入れも、今までにないぐらい多かったです。
(屋上のドクターヘリも珍しくなくなりました)

内容の濃い、見学になったのではないでしょうか?
(ヘリ到着までの時間を使って記念撮影です)

無事国家試験と、マッチングを乗り越えて、一緒に働けることを心待ちにしています。

2014年6月8日日曜日

「Turn Back Time」今年度のスクラブできました。

多田です。

先日、当センターのキャッチコピーが、ほぼ自分の独断(爆)で、
「Turn Back Time」
に決まってしまいましたが、(そのときの記事はこちらです。)さらにそれを押していきます!


(今までのスクラブです)

(モデルは見学に来てくれた学生さんと、研修医のM先生です)

2年前に作成した救急科のスクラブが、経年劣化してきたため、新しく新調しました。
今までは、大きめのサイズが多く、女性の研修医の先生達には大きすぎて、着てもらえなかったため、今年度はSとSSを中心にスクラブを増やしました。
(ネイビーで揃えました)

(時間の大切さを伝えていきます)

バックプリントは、「Turn Back Time」です。
ユニフォームが揃うってのはいいもんですね。

(新旧のスクラブが並びます)

2014年6月4日水曜日

救急医学会 中四国地方会

多田です。

先日、高知で「救急医学会中四国地方会」がありました。
当院からは、DMAT隊員であるI看護師が、DMAT実働訓練と院内災害対応訓練の合同実施の試み」について、
(I看護師の発表です)

また、抄録をみて初めて気がついたんですが、顔なじみで、いち早く小児の病院前救護をきちんと実践してくれている、広島市消防局・S救命士が小児の意識障害について
(S救命士と)

3月まで働いてくれていたS先生は、当院での小児重症外傷患者への取り組みと課題」について、ポスター発表でした。
(S先生と)

当直明けの休みに、広島から高知を日帰り・・・
(アンパンマン号)

(車内にはカレーパンマンも)

きつかったです。

ですが、短時間で有意義な時間を過ごすことができました。
これからも、たくさんの人たちを巻き込んで、重症小児診療について、地方から発信していくことができればと思っています。