2017年6月27日火曜日

第31回小児救急医学会に参加しました。

多田です。

先日、聖路加国際大学で開催された「第31回小児救急医学会」に参加しました。

小児救急を専門とする自分にとっては、年に一度の答え合わせの学会です。
今回、発表はしませんでしたが、全国の小児救急に携わるみなさんのたくさんの発表を聴くことができ、自分が「広島でこれまでキチンとやってこられているのか」「今後、どうしていくべきなのか」について考える機会になりました。

そして、個人的には少し仕事に対する充電が切れそうだったのですが、おかげさまで十分充電することができました。
全国の同志達に感謝です。

会場ではたくさんの方に「ブログ見てます」と言っていただいて非常にうれしかったです。

あと、学会会場にどこかで見たことのある先生が・・・
2年前、当院の研修医だった、O野先生です。
広島市のメイドカフェ火災の日は、この二人が救命救急当直でした。
(その時の記事はこちら
現在は、広島県内の病院で立派に小児科医として働いていらっしゃいます。
初期研修以後の経過など近況報告してもらいました。
若い先生達の成長が見られることは、我々にとって非常にうれしいことです。

来年度の学会は筑波で開催です。
それまでにまた1年分成長できるように、頑張っていきたいと思います。

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2017年6月15日木曜日

初期研修医勉強会 小児救急 はじめの一歩

多田です。

先日、平日の午後を2日間使って、当院の初期研修医2年目の先生方を対象に、
「小児救急 はじめの一歩」と題して、勉強会を行いました。

救命救急センター・救急外来の看護師、小児科の先生方にお手伝いいただき
(1日目のインストラクター達)

(2日目のインストラクター達)

「生理学的な異常のある小児」の見方について勉強しました。
シミュレーションをメインとし、ほぼ同じシナリオを何度も繰り返して行い、学んで欲しいことを身につけてもらう事を目的にしました。
(1日目の様子)

(1日目の様子)

(2日目の様子)

重症なこどもさんであればあるほど、ABCDEの順番に確実に評価と介入していくことを多少は覚えてもらえたかなと思います。

小ネタをいくつか仕込みましたが、

「安心してください、
今日は怒られることはありませんから。」

という、ネタでないところの受けが一番よさそうだったことが印象的でした。

研修医のみなさん、重症の小児を見たときは勉強会で勉強したように、真っ白になった頭に「ABCDE」「あいうえお作文」して患者さんの診察ができるように頑張ってくださいね。

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2017年6月1日木曜日

やっと実現しました!(広島県ドクターヘリによる新生児迎え搬送)

多田です。

先日、広島県ドクターヘリで初めての新生児迎え搬送が実現しました。
これまでも、当院では消防の救急車をお願いしたり、消防・防災ヘリで医療者をピックアップしてもらったりして、新生児科医師による新生児の迎え搬送を行ってきました。

新生児(多くは生まれたての赤ちゃんで、生後1ヶ月までの小児を意味します。)は成人や通常の小児の患者さんと比べて、体温コントロールが難しく、保育器を使った搬送になるため特別な準備が必要です。

2013年度に広島県ドクターヘリがスタートして、1年後から新生児搬送に関わる検討と準備、周知を進めいつでも出動できる状態になっていました。
広島県は救急使用できるヘリコプターが、
・広島県ドクターヘリ

・広島市消防ヘリ「ひろしま」


・広島県防災ヘリ「メイプル」

と3機もあり、通常の救急の事案が重複した際は、当院もしくは広島大学病院から医療スタッフをピックアップして出動する、いわゆる「消防防災ヘリのドクターヘリ的運用」がドクターヘリが導入された現在も継続できています。
これだけの救急使用できるヘリがあるのに、これまで新生児の迎え搬送にドクターヘリは使えませんでした。

消防ヘリ・防災ヘリは1年のうちに何ヶ月か対空検査(車で言う車検)があり、その期間中は出動できません。
一方、ドクターヘリは運航会社さんが同じ機種の別の機体を使って、1年365日運休することなく運航されています。この運休がないことは救急医療に携わる人間には非常に大きなメリットです。
そのメリットは、産まれたばかりの新生児にあってもいいはずです。




今回はやっと1例目です。実際に運用してみて問題点や改善点がたくさん見つかりました。
1例目の出動を振り返って、よりよいシステムになるようさらなる検討・準備・周知を続けて行きたいと思います。

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