2016年12月31日土曜日

2016年もあと少し。今年の漢字は・・・

多田です。

時間の経つのは早いもので、あっという間に2016年も終わろうとしています。
今年最後の勤務は、広島ヘリポートです。

今年も、当センター・広島県ドクターヘリはたくさんの患者さんの救命に当たってきました。
また、たくさんのイベントもありました。
(統括DMAT研修に立川に行ったり)

(ドクターヘリと消防ヘリのコラボでスキー場に出動したり)

(重症者2名の交通外傷事案でドクターヘリでピストン搬送したり)

(山陽自動車道八本松トンネル火災事故に出動したり)

(振り返りの会で久しぶりの再会を果たしたり)



(未来のフライトナースが遊びに来てくれたり)

(熊本地震にDMATを派遣したり)



(未来の小児救急医と一緒に働いたり)

(救急外来で小児救急の勉強会をしたり)



(新しい車と医療の関係を確信したり)



(真夏の訓練で熱中症を発症したり・・・)



(関東豪雨災害のご経験をお話しいただいたり)

(航空医療学会にフライトナースも参加したり)

(病院前救急診療医学会のシンポジウムにお招きいただいたり)

(未来ある初期研修医と小児救急・集中治療について勉強したり)

振り返ってみると、あれこれあるものですね。
それでは、発表します!

今年の漢字は「芽」です。(ただし、未公認)

センター・広島県ドクターヘリに関わるスタッフが、これまでそれぞれが、いろいろな努力や準備を重ね、それを続けてきたことが「芽」を出してきました。

センター長が長年取り組んできた、災害対応はここ数年でその意味をみなさんにご理解いただき、対応を繰り返すたびに少しずつ進歩しています。
(2014年8月の災害現場です。まだ爪痕が残っています)

(地道に災害に備えた活動をしています)

(こんな現場にも呼んでいただけるようになりました)

当院の初期研修医から、救急科の後期研修医として働いてくれているT先生は、日々成長しています。

広島県ドクターヘリとしては、複数傷病者対応について
「災害発生からなるべく早いタイミングで最大多数の医療者を現場に派遣する」
ことが周知され、追加医療スタッフをピックアップして出動する事案が増えました。
隣県のドクターヘリ(島根県・山口県)との協働事案もありました。
(山口県ドクターヘリとコラボ)

ご本人とご家族が一番大変でしたが、我々にとっても長く辛い戦いでした。
多くの科の医師と看護師・臨床工学技士・放射線技師など当院の医療スタッフのおかげで、小児重症患者さんを救命することができました。
(こうやってだっこさせてもらえる日をどれだけ待ったか!)

(この上なくうれしい祝勝会でした)

(チームメンバーを送り出しました)

これからは、その「芽」を枯らすことがないよう、大事に大きく育てて行かなくてはなりません。

みなさま、良いお年をお迎えください。
2017年も引き続き、県立広島病院 救命救急センターと、
広島県ドクターヘリをよろしくお願いします!


2016年12月24日土曜日

PFCCS@滋賀県:iMEP

多田です。

先日、滋賀県にあるニプロの施設で行われたPFCCSにインストラクターとして参加しました。
(すばらしく立派な施設でした)

PFCCSは2次病院に搬送された重篤な患児を、適切な初期治療を行い3次医療機関へ搬送するまでのスキルや知識を体系的に勉強するコースです。

1年に2回、関東と関西で開催されています。
今回は、当院から小児外科のA峰先生、
(必死でポストテストを見直すA峰先生)

初期研修医のI東先生・S澤先生がコースに参加してくれました。
(楽しくポストテストを見直すI東先生と、S澤先生)

残念ながら直接自分がインストラクターとして接する機会はありませんでしたが、全国から集まった生え抜きのインストラクターのみなさんにご指導いただき、大満足で2日間のコースを終えました。
今回のコースから、2日間かけて学んだ知識と経験を活かして、初療から高次医療機関への搬送までをつなげたセッションができ、受講生だけでなくインストラクターも大変だけど楽しい時間を過ごさせていただきました。
(2日間のコースが終わって大満足の3人)

このコースに全国から受講されている若い先生方が、みなさん
「重篤なこども達を何とか救命したい」
と思ってくれていると思うとなんだか「ぐっ」と来ます。
今回の受講生のみなさんが、勉強していただいたことを臨床で活かして、少しでも多くの重篤なこども達が救命されることを期待しています。

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2016年12月19日月曜日

第11回日本病院前救急診療医学会で発表してきました。

多田です。

先日、岡山市で行われた第11回日本病院前救急診療医学会で発表してきました。
広島県のお隣、岡山県は日本で最初にドクターヘリを始めた、川崎医科大学があり病院前救急医療の草分け的な県です。
広島県はドクターヘリ事業がスタートしてやっと4年目。岡山県は15年近い歴史があります
そんな病院前救急医療の先進県で行われた、病院前救急医療の学会で当院が経験した局地災害の発表をするために行ってきました。

「局地災害における、ドクターヘリ・ドクターカーの運用について」というシンポジウムに採択していただき、
「2つの局地災害におけるドクターヘリの運用について」
というタイトルで、
<広島市豪雨災害> (その時の記事はこちら
<山陽自動車道トンネル火災事故> (その時の記事はこちら
の2つの局地災害について対応と、その反省点・改善案についてお話させていただきました。
シンポジウムの壇上には、救急医療でご高名なたくさんの先生方が登壇され各地の局地災害について活発な議論がなされました。自分も壇上に上げていただきましたが、他の先生方の経験を興味深く聴かせていただき、大変勉強になりました。

そして、局地災害は毎回形を変えて起こるため、対応が難しいことがわかりましたが、同様の過去の局地災害の教訓を活かすことで、難しい対応を改善することができることも感じました。
しかし、残念ながら局地災害の医療としての対応は、学会参加したり対応された先生のお話を直接お聴きしたりしないとなかなか知ることができません。
せっかく、過去に同様の局地災害が起きていて、その反省点と改善案があったとしても、その事案をたくさんの病院前救急医療を担う医療者が共有できていないと、
「次は助けられるかもしれない」
と思われる患者さんを救命することはできません。

残念ながら、当日自分が提案することができなかったのですが、Webを用いて局地災害の知識と経験の共有をするシステムを作ることができれば、たくさんの病院前救急医療に関わる医療者が以前に発生した局地災害を疑似体験することができ、よりよい局地災害対応ができるようになるのではと考えます。
ただ、学会や病院主導でそのようなシステムを構築するには、時間と費用がかかることが想像に難くありません。
そのための一歩として是非、当院の様なブログ、SNSなどを用いて局地災害の情報を、災害対応する救急医療者全体で情報共有ができたらと考えています。

たくさんのことを学ぶことができた有意義な学会でした。
今後もよりより局地災害対応を目指して、日々の準備と情報発信・共有をしていきたいと思います。

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2016年12月7日水曜日

衛星携帯電話通信訓練

多田です。

しばらく投稿がなくて、心配していただく方々がいらっしゃいます。
ありがとうございます。
おかげさまでそれなりに元気にやっておりますが、実臨床が忙しくこちらをサボってしまっております。
申し訳ありません。

今回は、DMAT関連のお話しです。
災害の規模が大きくなると、通常の通信環境が使えなくなることは周知の事実です。
DMATの大きな役割の1つに、医療に関わる情報収集と共有があります。
そのために、自前の通信手段を持つことは非常に重要です。そのため、DMATはそれぞれ隊毎に衛星携帯電話を持っています。

本日、その衛星携帯電話通信訓練がありました。
県内の災害拠点病院をつなぐ連絡網を確認するための定期的な訓練です。
年に数回行われております。
恥ずかしながら今まで、DMAT隊員なのに衛星携帯電話を使う機会に恵まれず使い方もわからなかったので初参加しました。
訓練といっても、電話を受けて、かけるだけなのですが、通常の携帯電話と違い、ティッシュペーパーサイズの箱型のアンテナを南向きに設置したりと一手間必要です。

(新人DMAT隊員のT村隊員と、ちょっと先輩隊員のI園隊員)


朝から、私服のDMAT隊員が、普段あまり人が立ち入らない病院の屋上にこっそり集合し、2台の衛星携帯電話を使用し訓練しました。
訓練はそつなく終了しましたが、終始怪しさはつきまといました(笑)

基幹災害拠点病院として、普段から備えるべき事を備えています。

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2016年10月31日月曜日

第23回日本航空医療学会総会に参加しました。

多田です。

更新が滞っていて申し訳ありません。
最近、小児のICU入室が多く「小児救急医」として充実した日々を送らせていただいております。
そんな最中、今年も日本航空医療学会総会に参加してきました。

昨年の前橋に続き、今年は埼玉県川越市で開催されました。
当院のフライトナースも2名参加です。
(当院のフライトナースO川Nsと、H本Ns)

今年4月の熊本地震に関わる、DMATとドクターヘリの演題や、D-call netに関わる演題(D-call netについては、こちらこちらをご覧ください。)、ドクターヘリと地域医療に関わる演題、ドローンやGPS・人工衛星に関わる演題など医療関係者だけでなく、いろんな機関のみなさんのお話しを聴くことができ大変楽しい学会でした。
もともと、救急医は消防・警察・NEXCO・ドクターヘリの運航会社などの方々と接点があり、医師としては比較的他業種の方々とつながっている職業です。
この学会はさらに、自分の普段の業務では関わることが少ない業種の方々との接点があり、自分の「仕事の枠」を広げてもらえる学会です。
2日間、会場に入り浸ってたくさんの楽しい話を聴かせていただきました。

合間には、首都圏で働く同士と一緒に晩ご飯も。
(当院の卒業生N先生)

(当院の卒業生S先生)

たくさんの同業種・異業種の方々から、良い刺激をいただきました。
これからの診療に活かして行きたいと思います。

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2016年10月11日火曜日

2016年度災害対策講演会 「関東豪雨災害の全体像、DMAT活動」

多田です。

2016/10/3、当院で2016年度災害対策講演会を開催しました。
今年度、ご講演いただいたのは日本医科大学千葉北総病院 救命救急センターの益子一樹先生です。

日本DMAT隊員であり、千葉北総病院のフライトドクターである益子先生ですが、我々広島県ドクターヘリのスタートに当たり、HEM-Netフライトドクター研修・フライトナース研修の際、お世話になった当院と関係の深い先生です。
今回は、2015年9月の常総市を中心とした豪雨災害の全体像と、そこにおけるDMAT活動についてご講演いただきました。

会場には、病院スタッフだけでなく、消防職員のみなさんを始め、行政の方、警察の方、NEXCOの方など災害に関わるたくさんの機関のみなさんの参加がありました。

災害対応について、スイッチを入れるのが難しかったこと、ドクターヘリの運用に関するノウハウ、病院避難の際のコツなど、現場で活動した人にしかわからない部分をたくさんお話していただきました。
災害の経験を追体験させていただき、大変勉強になりました。

懇親会には、当院のDMAT隊員・HEM-Net研修でお世話になったフライトナースが参加し、遅くまで話が尽きませんでした。

懇親会の後は、広島新名物「汁なし担担麺」でシメました。

益子一樹先生ご講演ありがとうございました。
災害の経験を共有させていただきましたので、今後の災害対応に活かして行きたいと思います。

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