2018年8月30日木曜日

救命の連鎖が繋がりました。

多田です。

2018年8月30日現在、広島県には救急事案に使えるヘリコプターが5機あります。
(そろそろ6機になります。)
1機目はもちろん広島県ドクターヘリ、

2機目は広島県東部の事案で、岡山県ドクターヘリ、
3機目は広島県北部の事案で、島根県ドクターヘリ、
今年度からは、広島県南部の事案で、愛媛県ドクターヘリの要請が可能になります。

このドクターヘリの県境を越えた活動ができるのは、中国地方5県の県知事が相互応援協定を結んでくださったからです。
県境をあまり気にせず活動できることに、日々感謝しております。
各県知事のみなさん、ありがとうございます!

そして、4機目は広島市消防ヘリ「ひろしま」、

5機目は広島県防災ヘリ「メイプル」です。

2013年に広島県ドクターヘリが運航開始する前の約10年間、広島県では広島市消防ヘリと広島県防災ヘリを用いた、消防・防災ヘリのドクターヘリ「的」運用を行っていました。
広島県ドクターヘリが始まってからも、ドクターヘリの要請が重なった場合には、消防・防災ヘリで当院や広大病院から医師看護師をピックアップしてもらい、現場に出動することができています。

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ある夏の日の夕方、広島県ドクターヘリは山口県内の多数傷病者事案に出動し、山口県ドクターヘリと協働していました。
(別事案の際の山口県DH)

当院ではその状況をモニターし、患者さんの搬送があれば受け入れが可能になるように準備を進めておりました。

そんな最中、ドクターヘリのホットラインが鳴ります。
広島県内の消防本部から小児の溺水事案でドクターヘリ要請です。
広島県ドクターヘリは、まだ山口県の事案から帰投できない状態のため、当院から多田とO川Nsが出動します。出動ヘリは広島市消防ヘリ「ひろしま」です。約10分の飛行時間でランデブーポイントに到着し、救急車内で診察を始めました。
海水浴場で溺水し、バイスタンダー(そばにいた人)により心肺蘇生を施され、蘇生済みでした。
しかし、意識障害が続いており、気管挿管・人工呼吸を行いながら当院へ、ヘリ搬送しました。
その後、集中治療の期間を経て、意識障害も回復し元気に退院することができました。

当院の退院日にヘリポートにご挨拶に来ていただきました。
(広島市消防ヘリの見学をさせていただきました)

(当日の出動メンバーと)

この後、バイスタンダー・要請消防にもご挨拶に行かれました。
(消防ヘリのみなさんと)

「救命の連鎖」が繋がって、
未来あるこどもさんを救命できました。
関係機関のみなさま、ご協力ありがとうございました。

(患者さんの写真の掲載に関しては、ご家族のご了承をいただいております。)

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