2015年5月31日日曜日

当院の広島空港事故対応

多田です。
ブログへの掲載が遅くなってしまって申し訳ありません。
先日、広島空港で起こったアシアナ航空機事故に対する当院での対応について、投稿します。

当日は竹崎医師が当直でした。他の救急科医師は、日勤が終わり自宅に帰った後での出来事でした。事故自体は20時ごろに起こっていますが、当院に第一報が入ったのは23時ごろです。
その時点で、竹崎医師が直近の救命救急センターに連絡をし、トリアージの色と人数を確認しています。
(当日のLINEでのやりとりです)

その時点でDMAT隊員全員に竹崎医師より、LINEで状況の報告がありましたが、既に事案発生から時間が経過しておりましたので、実際にDMATとして活動することはありませんでした。
その後、竹崎医師が県庁・広島市消防局に情報確認し、いずれにも報道以上の情報がないことを確認しております。

(後日の出動時の、広島空港です。一歩間違えば・・・という地形です。)

2015/4/27に検証会が開催され、当院からも山野上センター長が参加して、今後の同様の事案についての対応を検討されています。

最近、局地災害が続いている広島県ですのでこれを機会に局地災害対応も十分できるよう、日常からの準備をしておく必要があると強く感じております。

2015年5月24日日曜日

いろんなところで、ドクターヘリ

多田です。

2015年4月、広島県ドクターヘリがスタートして、3年目を迎えました。
ここ2年間の実績は、
要請と出動が、
2013年度(11ヶ月間)は、480件/372件
2014年度は、568件/438件でした。

3年目の今年度は、さらなる、件数の増加と、重症例を逃さない活動が必要とされます。

ところで

最近、仕事以外のところで、ドクターヘリの姿を見ることが多くなってきました。
先日、家族で行った「広島市交通科学館」では
(ペーパークラフトでした)
また、広島市内のスーパーには、
ミサイル積んでますけど・・・(笑))

こんなドクターヘリがありました(笑)

ドクターヘリの認知度が上がって、ヘリコプター救急が当たり前なってくれれば良いなと思っています。

2015年5月16日土曜日

救急ヘリコプター搭乗者訓練

多田です。

先日広島ヘリポートで、消防防災ヘリ、ドクターヘリ合同のヘリ搭乗訓練が行われました。正式には、「広島県ヘリコプター救急救助事業等に係る搭乗者等訓練」です。
当院は以前より、ドクターヘリ「的」事業と言う名前で、消防防災ヘリによる、医療スタッフピックアップ方式でのドクターヘリ「的」病院前医療活動を行っておりました。

広島県ドクターヘリが始まってからも、重複事案などの際にドクターヘリのバックアップとして同様の活動を続けています。

ドクターヘリ「的」活動の場合には、普段ドクターヘリに登場しているフライトナース以外の看護師もヘリコプターに乗って現場に出動することがありますので、ヘリコプターの特性や危険性など十分理解した上での活動が必要です。
そのため、出動する可能性のあるスタッフには、研修を受けていただくことになりました。
本来はもう少し早く開催されるはずだったのですが、東日本大震災の影響で数年間延期になっていました。

加えて、広島県ドクターヘリでは新生児の迎え搬送にもドクターヘリを活用しようという試みがありますので、当院の新生児科医もこの研修会に参加しました。

日常の、病院での医療とは異なった、病院前での医療や、ヘリコプターと言う普段乗り慣れない乗り物での活動ですので、最大限安全に注意した活動する必要があります。

(広島県防災ヘリ「メイプル」と)

(ひろーーい、メイプルの機内)

(広島市消防航空隊基地内でつり上げられる訓練?) 

今回の研修で皆さんにもそれが伝わったのではないかと思います。
(広島市消防ヘリ「ひろしま」と)

(広島県ドクターヘリと)

「安全」に、より良い病院前医療活動を安全に進めていかなければいけません。

2015年5月3日日曜日

スタッフ招集方法を変更しました。

多田です。

年度初めのバタバタで更新が遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
おかげさまで、なんとか元気に働いておりますのでご心配なく。

さて・・・
最近、広島県でも局地災害があったり複数傷病者対応の必要があったりで、当院の救急科医師、DMAT隊員を一斉召集する必要がある事案が繰り返し発生しております。

これまでは救命センタースタッフが、名簿の順番に電話をかけて行き、スタッフを招集するという方法とっておりましたが、非効率的でありなかなか十分情報が伝わらないことがありました。

その問題点を解決する方法として「LINE」を用いることにしました。
トークの届くスピードが速いこと、既読者の人数がすぐわかること、一斉送信が簡単にできること、などたくさんメリットがありましたので導入できないか考えていました。ただそこには大きな壁が…
まずスマートフォンを持っていないスタッフがいること、「LINE」をインストールしていないんスタッフがいること、そして最大の難関が…

センター長がLINEを使えるようになることでした。(笑)

先日、比較的ゆったりとした日勤帯に朝一からスタートし丸一日かけてセンター長のiPhoneにLINEをインストールすることに成功しました。
(2回のソフトウェアアップデートと、アプリのインストールに手間取りました。)
グループにも参加していただくことができ初トークもしていただきました。

その後、すべてのDMAT隊員を登録することができ、LINEでの連絡網が完成しました。

実際に運用を始めてみると非常に使いやすいツールであることがわかりました。
早速、運用開始直後に使う必要がある事案が発生しております。
その事案については、また別の機会に投稿させていただきます。

LINEおすすめです。

2015年4月11日土曜日

新しい顔ぶれで、新たなスタートです!

多田です。

自分が、当センターで働かせてもらって、6回目の春がやってきました。
救命救急センターから見える、たった1本の桜の木が、今年もセンターに春を知らせてくれます。

(今年もきれいに咲きました)

年度末には、当センターで6年間勤務してくれた、佐伯医師をはじめとして、たくさんのスタッフがセンターを巣立ちました。
(佐伯医師のラストフライト)

寂しいですが、それぞれの成長を願って見送りました。

そして、2015年度になり、また新たな仲間をたくさん迎えることができました。
佐伯医師の退職に伴い、もともと1名不足の人事だった救急科の医師ですが、今年度は3名の新しい仲間に来ていただきました。
学年順に


向かって左側、伊関先生、外科医として10年以上のキャリアを持つ、新人救急医。
東日本大震災をきっかけに、災害医療に興味を持ち、この世界へ。
キャリアを活かした救急医として働いていただきます。

向かって右側、儀賀(ぎが)先生、広島大学病院救急医学から来ていただきました。
医者になった時から救急医、純粋な救急医です。
大学病院とはちょっと違った患者さん達を診ていただき、勉強していただきます。

(左からセンター長、田邊先生、多田、伊関先生
右は手前から岡崎先生、儀賀先生、竹崎先生)

そして、田邊先生、当院初期研修医から後期研修医として救急科で働いていただきます。
自分が、当センターへ来てから初めての後期研修医ですし、持ち前の人に好かれるキャラクターですでにスタッフ全員にかわいがられています。

新2年次の研修医の先生達2人も、貪欲に研修開始しております。
(岡﨑先生)

(明石先生)

また、看護師も14名の新しい仲間を迎え、救命救急センターは活気づいています。
(病院屋上ヘリポートで、テンションあがってます)

(全脊柱固定からのカメラ目線)

くわえて、今年度から救急外来部門のレベルアップを図るため、看護師の枠組み再編が行われ、センターから3次救急担当者が、救急外来部門へと配置換えとなりました。
ただ、3次救急と、RRSの看護師対応は今までと同様の、迅速な対応ができるようなシステムになっており、システム変更のデメリットはありません。

2015年度も、当院救命救急センターをよろしくお願いします。

2015年3月28日土曜日

あらたな門出を応援します。

多田です。

毎年この時期にになると、退職者や転勤者が発表になり、びっくりしたり、残念な思いをしたりします。
自分は、今年度末を非常に残念な気持ちで迎えることになりました。

6年前、崩壊しかかった県立広島病院 救命救急センターへ赴任し、経験年数以上の重い仕事をこなし、また、新しいことを見つけ、それを現場に反映し続けてきた、佐伯Drが転勤になります。

佐伯Drは自分が赴任した5年前から、成人診療に慣れない自分に、たくさんいろんなことを教えてくれました。
(先輩S先生と) 

(骨盤創外固定セミナーで)
また、「患者さんにとって良いと思われること」、について、自分が迷っている時には、「やりましょう!」といって背中を押してくれました。

(RRSの講演会)

HEM-net研修の研修先をどうしようかと迷っている時に、「千葉北総でしょう!」と後押ししてくれたのも佐伯Drでした。


(千葉でのラストフライト)

佐伯Dr自身も、数々のコースを受講し、インストラクターとなり、あちこち飛び回っていました。自分の専門である、小児分野へも興味を持ってくれ、「大人と一緒でいいんですね。」と、当センターの小児重症患者へのアプローチ方法の意味も、一番理解してくれ診療に参加してくれました。
(PFCCSで植田先生と)

ここ5年間で3/4程度の看護スタッフが入れ替わってしまい、センターとしての機能を十分果たせないのではないかと、不安になることがありましたが、一緒に数々の勉強会を行い、シミュレーションを行い、診療スタイルを極力シンプルにし、センター全体としてのスキルアップを目指しました。
(救急外来でのシミュレーション) 

(新しく配属された看護師への即興の勉強会)

この5年間の思い出は、つきません。

今回、佐伯Drは、「外傷整形外科医」を目指すべく、埼玉県の病院へ転勤となります。
将来は、広島に帰って来て、その身につけたスキルを発揮してくれることを確信しています。
送り出す側としては、非常に寂しいですが、医師としての成長のためには、大事なことです。
(DMAT隊員として土砂災害に出動)

(ラストフライト)

佐伯先生お疲れ様でした。そしてありがとうございました。
また、一緒に働けることを前提に、広島で待っています。
大きくなって帰って来てください。

2015年3月19日木曜日

妄想出動シリーズ:第1回 脳血管障害疑い(後編)

妄想出動シリーズ:第1回 脳血管障害疑い 後編です。
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救急車内で患者さんと接触した、フライトドクターは、救急医としての基本、ABCDをすばやくチェックします。

気道は通っているか?
呼吸状態はどうか?
心臓は十分血液を送り出せているかどうか?
意識の状態と麻痺や瞳孔の異常はないか?

そして、治療に必要な点滴をとり、同時に血糖測定をします。
低血糖による意識障害や、麻痺でないことを確認し、気道・呼吸に問題がなければ搬送先病院を選定します。

脳梗塞を疑い、発症から時間が経っていなければ、血栓溶解療法の適応になることがあります。
ドクターヘリのスピードが生かされる事案です。
血栓溶解療法のできる病院へ連絡し、収容依頼。

その間、フライトナースは患者さんの情報を収集します。
いつから、どのような症状なのか?
患者さんはなにを訴えていたのか?
最後に食事を食べたのはいつか?
今までにかかった病気や、治療中の病気はないか?
アレルギーはないか?
など、患者さんの病気に関する内容だけでなく、
ご家族が現場にいるのか?
ご家族の連絡先の電話番号は?
患者さんの持ち物は、だれが管理するのか?
など、フライトナースの現場での仕事は非常に大変です。

搬送先病院が決まれば、運行スタッフに搬送先を伝え、運行スタッフは離陸の準備をします。
医療スタッフは、消防の方々と救急車のストレッチャーから、ヘリのストレッチャーへ患者さんの移動をし、ヘリ機内に収容します。

機内で患者さんのモニターをつけて、医療スタッフ全員がシートベルトとヘッドセットをつけ、ドアロックを確認して離陸です。
離陸の際も、飛散物・障害物・危険な場所にいる人など医療スタッフも確認します。

搬送先病院への到着時刻は、CSさんから連絡してもらいます。
搬送中は、機内でもモニターを装着するだけでなく、フライトドクター・フライトナースが患者さんから目を離しません。
(橋本Ns)

(O川Ns)

数分間のフライトの後、搬送先病院のヘリポートへ着陸。
(病院屋上)

メインローター停止後に、 降機し患者さんのストレッチャーとともに、搬送先病院の先生と移動しながら病状について申し送りをします。
搬送先病院のストレッチャーに、患者さんを乗せかえて搬送は終了です。
必要な申し送りの後、ヘリに戻り、次の事案に備えて広島ヘリポートへ帰投します。

(事案が終了してほっと一息です)

ヘリポートに帰ると、事案のカルテを書き、フライトナースは使用した物品の整理をし、機長・整備士さんはいつ次の要請があってもいいように、給油や機体の整備をします。

(一部の写真提供は、神戸の航空機好き女子のお二人です。ありがとうございます。)

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以上が、「脳血管障害」事案に対する妄想出動です。
なんとなく、イメージわきましたでしょうか?
可能な限り、シリーズを続けて行きたいと思っていますので、あせらずお付き合いください。