2014年1月31日金曜日

静岡県立こども病院PICU

多田です。

先日、静岡県立こども病院のPICUを見学させていただきました。

(静岡県立こども病院の外観です)

(この先がPICUです)

小児集中治療センター長であるU先生とは、自分が長野県立こども病院PICUにいた時からのご縁で、今回見学をお願いしました。

自分は、広島に帰ってきてから、PICU経験者一人で重症小児診療を続けていますが、やはり、だれかに相談に乗ってもらいたいこともあり、学会や研究会などでお会いした時に、U先生に時間をとっていただき、相談に乗っていただいたりしたこともあります。
今回は、救急医として次のステップを目指している、当科の佐伯医師が「PICUを見てみたい」という希望があり、実現しました。
早朝8:00のPICU回診から見学させていただき、整った人材と設備、小児病院特有のいい雰囲気に包まれ心地よい時間を過ごさせていただきました。

(ヘリポートも見学させていただきました)

また、PICUの「ピィーン」と張り詰めた空気感も自分にとっては懐かしく感じました。

(病院のドクターカーです)

同行した、佐伯医師は感じることがたくさんあったようで、熱い思いを話しながら広島へ帰りました。
(院内にはこんなポスターも)

「こども病院でなければできないこと」「こども病院でなくてもできること」
自分は後者を追求していかなければと、気持ちが引き締まりました。

静岡県立こども病院PICUのみなさん、お邪魔しました。ありがとうございました。

2014年1月28日火曜日

看護師長とドクターヘリ

多田です。

先日、ドクターヘリで当院へ患者さんが搬送されてきた時のことです。
その日は、広島市にある救命士養成所から研修で来られている研修生2人広島大学医学部5年生の見学生1名が救命救急センターで研修中でした。


比較的落ち着いている転院搬送の患者さんでしたので、研修中の3名を連れてヘリポートへ向かおうとしたとき、救命救急センターの看護師長に「先生私も行ってもいいですか?」と声をかけられました。広島県ドクターヘリは、ヘリポート待機のため病院にヘリが来るのは患者さんの搬送の時だけです。実は師長はまだ、ヘリの機内を見たことがなかったそうです。

答えは「もちろん!」です。
初めてドクターヘリを見る4人と、2回目のI先生で出迎えます。

(機長からわかりやすい説明をしていただきました)

患者さんをヘリポート用のエレベーターに乗せて、屋上階へ移動します。その間、屋上に駐機してあり、ローターが止まっているヘリは実は見学のチャンスなんです。
そのことを知っていましたので、急遽機長にお願いして、師長に機内の案内をしていただきました。
聞くことだけでなく、見ることで伝わることもあるはずです。
これからも、こんな機会に関係者の方々には見学していただいて、少しでもドクターヘリのことを知っていただけたらなと思っています。

2014年1月25日土曜日

大久野島・龍王島訓練

多田です。

広島県ドクターヘリは、2013年5月本格運航開始しました。
4月の準備期間中に、県内各消防本部を対象に、ドクターヘリ要請の流れについて、訓練を行いました。
ただ、1度やればすべてがうまくいくわけもなく、できれば繰り返しのトレーニングが必要です。
本格運航開始後も、県内の消防機関の方々と一緒に、訓練を行っております。

これは、2013年、夏の話ですが、
自分が、ドクターヘリ当番日に大久野島・龍王島でドクターヘリの離着陸訓練が行われました。
訓練当日の朝は、実出動があり、訓練をキャンセルしなくてはならない可能性もありましたが、事案が終了後、少し時間はずれましたが、無事訓練になりました。

まず、龍王島ですが、東広島市安芸津町の沖合にある、普段は無人の島です。島には「龍王島自然体験村」という施設があり、主に夏場に団体のお客さんがいらっしゃることがあるようです。その際は、東広島市から委託された担当の方が1名、島に常駐して、お客さんへの対応をしてらっしゃるそうです。

島のもっとも高い部分の空き地に着陸し、離着陸の方法・患者さん搬送の方法などについて確認をしました。
(患者さんの搬入方法の確認をしました)

引き続き、大久野島に向かい、同様に離着陸の訓練を行いました。
大久野島は、竹原市忠海の沖合にある島で、戦時中、毒ガスを生産していた島として有名です。

現在は、国民休暇村があり、島内にはウサギがたくさんいてのどかな島です。
(国民休暇村です)
(休暇村前の空き地です)

大久野島では、国民休暇村の前にある、大きな空き地に着陸させていただき、お手伝いいただける休暇村のスタッフの方と、離着陸の方法・患者さん搬送の方法などについて確認をしました。
(スタッフの皆さん真剣です)

離島の受傷患者さんは、初期治療開始までの時間が長くなる傾向があります。
重症患者さんが発生した時は、是非ドクターヘリを活用していただいて、患者さんの予後改善・後遺症の軽減を目指したいと思います。

2014年1月22日水曜日

メイプルTシャツ

多田です。

2013年の年末の、ドクターヘリ当番日に広島ヘリポートへ詰めていると、Tシャツ購入の申し込み書類が回ってきました。
なんのTシャツだろ・・・
と思っていたら、
「!!」
広島県防災航空隊のヘリコプター「メイプル」のTシャツじゃないですか!
即注文して待つこと約1ヶ月
届きました。

(テンションあがります)

(病院屋上へ着陸中のメイプル)

(普段はこの格納庫にあります)

かっこいいです。
機体に書かれた、もみじの柄まで再現されています。
仕事中にこっそりスクラブの下に着込んでみようと思います。

2014年1月18日土曜日

山口県ドクターヘリとの2ショット

多田です。

先日、広島ヘリポートで山口県ドクターヘリと出会いました。

(山口県ドクターヘリの機体はBK-117Cです)

山口県内から広島市内への転院搬送後、給油のために広島ヘリポートへ立ち寄られたそうです。ご挨拶させていただこうと近づいて行ったところ、フライトスタッフの方々は、以前のDMAT中国地方訓練で、活動拠点本部となった県立広島病院に参集していただいた、山口大学病院DMATの方々でした。
「先日はお世話になりましたー。」と挨拶させていただきました。

(山口・広島の2ショットです)

給油終了後に山口大学病院へ帰投されました。
これが顔の見える関係ってやつですね。
次は是非、現場でお会いしましょう!

2014年1月15日水曜日

それいけ!ドクターヘリ(高知医療センターブログ)

多田です。

先日、当科の佐伯医師が、愛媛県で開催されたITLSコースにインストラクターとして参加しました。
その際、高知医療センターの先生とお話しさせていただき、ブログの相互リンクをお願いし、快諾していただきました。


以前のブログにも書きましたが、広島県ドクターヘリは、一度、患者さんの転院搬送の際、松山空港で高知ドクターヘリと2ショットしております。
(松山空港で)

あんぱんまんの作者である、やなせたかしさんの出身地のため、機体に「あんぱんまん」「メロンパンナちゃん」がプリントしてあるのが特徴です。

高知医療センターのドクターヘリは、広島県より先輩県であり、自分は広島県ドクターヘリがスタートするだいぶん前から、ブログを拝見して、ドクターヘリについて勉強させていただいていました。
これがきっかけで、救命救急センター・ドクターヘリ同士の横へのつながりが続けばいいなと思っています。
高知医療センターのみなさん、よろしくお願いします。

2014年1月12日日曜日

Dr.DMAT始まりましたね。

多田です。

TBS系列のテレビドラマ、「Dr.DMAT」はじまりましたね。

 Dr.DMAT
(かっこいいです)

DMATといえば、「Disaster Medical Assistance Team」の略で、災害現場で医療を最善の医療を提供することを目的に、教育・組織された医療チームのことです。
ドラマに出てくる東京DMATは、主に局地災害・事故などに出動することが多いようです。日本全体では阪神大震災での医療活動の反省から、平成17年4月から日本DMATが発足し、隊員養成研修が現在も引き続き行われております。

当院の日本DMAT隊員は医師が4名、看護師7名、業務調整員3名です。基幹災害拠点病院としてさらに追加の隊員研修を待っている状態です。

また、年に数回、日本全体を対象としたり、各地方を対象とした訓練を重ねており、将来の災害発生に備えています。

(長距離搬送の訓練です)

(東日本大震災の際、出動しました)

(近隣病院の爆破予告に出動しました)

(中国地区ブロックの訓練でした)

DMATのことが、一般の方々に周知され、理解が深まれば隊員である我々も活動がしやすくなります。しかし、ドラマの中でも描写されると思いますが、災害現場では資源が傷病者の方々に対して全く足りない状況になりますので、優先順位をつけて治療や搬送をしなくてはいけません。その際、できるだけ迷いのないような判断ができるよう、普段から優先順位を考えた診療をしなければなりません。
厳しい現場でしっかり活動するために、普段からやるべきことをやっておかなくては。
これから、ドラマを楽しみに観ることにします。

2014年1月9日木曜日

自衛隊基地の方々のご協力

多田です。

広島県には、自衛隊の基地がいくつかあります。
災害時には、我々医療スタッフも、自衛隊の方々も被災地に赴いたり、被災された方々の治療に当たったりと、一緒に行動することが多い組織です。

自衛隊基地には、自衛隊のヘリコプターが着陸するべく、舗装されたヘリポートがあります。特にドクターヘリが島嶼部に出動する際は、ランデブーポイントして基地内のヘリポートを使用させていただくことがあります。
その際は、隊員の方々に誘導していただいたり、安全確保していただいたりと、大変お世話になっております。

もう少し、現場に滞在できる時間が長ければ、いろいろお話させていただいて、コミュニケーションをとることができるのですが、現実はなかなか難しいです。

この場を借りて・・・
自衛隊基地のみなさん。いつもお世話になっております。
みなさんのおかげで、患者さんへ接触するまでの時間が大幅に短縮できています。
これからも、よろしくお願いします。

2014年1月5日日曜日

小児科地方会で発表してきました。

明けましておめでとうございます。
多田です。
しっかり年は明けていますが、今日の投稿は、昨年12月のことです。

ご存じの方はご存じかと思いますが、自分は小児科出身の救急医です。
(以前はこんな仕事してました)

ドクターヘリには、救急医が搭乗しますが、基本的には成人救急を生業としていることが多く、小児は比較的苦手な人が多いです。
一方、小児内科の先生達は、怪我や、やけどなど、外因性の患者さんは苦手です。

ドクターヘリの当初の目的は、救急現場でのできるだけ早い傷病者への接触と治療開始ですので、小児の内因性の患者さんの現場救急はあまりありません。
しかし、アナフィラキシーショックや、けいれん重積発作などは、内因性ですが、緊急度が非常に高い病態で、ドクターヘリが積極的に関わるべき病態だと思います。

そういった、緊急性の高い病態の時に、ドクターヘリを活用していただければと思い、小児科の地方会で運航開始からの小児症例について発表させていただきました。
以下、発表で使用したスライドです。













ドクターヘリになじみの薄い先生方に、少しでも興味を持っていただけたり、活用していただけるようになったら幸いです。