当院の救命救急センターから見える桜が、開花し始めました。
今日、2016年3月26日は、朝からいい天気でした。
そして、広島県ドクターヘリのフライトナースにとっては、待ちに待った日です。
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先日、当院の救命救急センターへ一通のお手紙が届きました。
広島県内に在住の、小学校6年生の女の子からです。
お手紙には、自分が通う小学校の校庭に、ドクターヘリが着陸したこと。それをきっかけに、将来、絶対にフライトナースになりたいと思っていること、といった、熱い気持ちが書かれていました。
普段、学校の校庭をランデブーポイントに使わせていただいておりますが、その学校のみなさんにドクターヘリの活動を知っていただく機会は少ないですし、興味を持っていただけるのは非常にありがたいことです。特に、将来有望なこども達ならなおさらです。
この手紙をもらって、当院のフライトナース達は色めき立ちました。
「ドクターヘリの見学に来てもらおう!!」
そして、当院のフライトナースからお手紙のお返事をさせていただき、
ついに今日、2016年3月26日、お母さんと一緒に広島ヘリポートへ見学に来てくれました。
未来のフライトナースの名前は、「前田結羽ちゃん」といいます。
普段は、フライトナースは1人ですが、今日は当院から4人全員(うち1名は通常勤務)、広島大学病院からも1人が、広島ヘリポートの格納庫に集合しました。
自分も、当直明けの勤務をちょっと抜けさせていただき、広島ヘリポートへ駆けつけました。
広島ヘリポートの、ドクターヘリの格納庫に着いた結羽ちゃんは、そのたくさんのフライトナースに出迎えられ、早速フライトスーツに着替えさせられていました(笑)。
(すでに違和感はありません)
勉強熱心な結羽ちゃんは、事前にたくさんの質問を考えてきてくれていました。
ドクターヘリの機体についてだったり、要請の方法についてだったり、フライトナースになるためにはどうしたらいいかだったりと、非常に的確な質問がたくさんでした。
現役フライトナース陣は、鋭い質問に真面目にしっかり答えていましたが、結羽ちゃんの勢いにやや押され気味だったことは否めません。
(やや押され気味の現役フライトナース達)
お手製のドクターヘリノートに、たくさんの書き込みと、メモが増えた様です。
(自作のドクターヘリノートです)
<質問攻めに遭う現役フライトナース達をごらんください>
フライトナースだけでなく、フライトドクターとしては、自分から、
(ちょっとだけ出動の雰囲気を味わいましたね)
また、運航クルーは、機長さん・整備士さん・CSさんそれぞれから、お話しさせていただき、質問にも回答させていただきました。
(パイロットシート・・・うらやましいです)
ドクターヘリ出動時の、バッグの中身や、持参する薬剤の種類についても興味をもって聴いてくれました。
通学している小学校のグランドに着陸した際、出動していたフライトナースとも再会できました。
(小学校のランデブーポイント依頼の再会です)
また、先日の山陽自動車道八本松トンネルの多重衝突事故のニュース画像で、ドクターヘリスタッフを見つけてくれていたそうです。(その時の記事はこちら)
その時の、出動メンバーとも実際に会うことができました。
朝10:00から約2時間でしたが、ドクターヘリのスタッフとして、こんなにうれしい時間はありません。あっという間に時間は過ぎてしまい、結羽ちゃんの疑問や質問がなくなったのを確認して見学は終了となりました。
帰りには、それぞれのフライトナースがそれぞれにお土産を準備しており、今日のことを忘れずに、将来一緒にフライトすることを約束して、お別れしました。
自分からのお土産は、スタッフボードに貼るマグネットと、
結羽ちゃんも大好きだと、当日になってわかった、
HEM-Net理事である岩貞るみこさん作の
フライトナースに関する本です。
(この本は読破済みだそうです)
他にも、即席のキーホルダーや、プラモデルなどなど。
スタッフそれぞれの、フライトナースを目指してくれて「うれしい」という気持ちが形になったものでした。
ドクターヘリの格納庫を、すがすがしい風が通り抜けていきました。
(いつかこのメンバーで出動したいです)
結羽ちゃんと一緒に働ける日が来ることを、楽しみに待っています!!
また、いつでも遊びに来てください。
(お名前・写真の公開は、ご本人と保護者の方に了承をいただいております。)