医療的には今回の災害対応は収束しつつあります。
忘れてしまう前に、今回の災害対応について、よかったことと、改善するべきところを、次の災害に生かすべく挙げておきます。
<よかったこと>
・DMAT隊員が怪我なく活動を終了できたこと
・医療専用である、ドクターヘリを活用できたこと
・病院全体で対応できたこと
・昨年度、院内災害対策訓練とDMAT訓練(そのときの投稿はこちら)を同時に行っていたため院内対応が円滑だったこと
・クラッシュ症候群が原因で、救助後に「現場で」なくなった患者さんがいなかったこと
・普段、顔の見える関係のO救命士さんが、現場で静脈路を確保できたこと
・消防署を活動拠点本部にさせていただいたことで、情報の共有がスムーズにできたこと
・所長室を本部として使用させていただいたことで、さらに情報の共有がスムーズにできたこと
・DMAT広島県本部との情報共有はうまくいったこと
<改善するべきところ>
・隣県のヘリが、広島ヘリポートの駐機スペースの問題で、1機しか呼べなかったこと
・直近の3次医療機関への情報提供がおろそかになってしまったこと
・災害の規模がわからず出発したため、装備が十分でなかったこと
・当院のDMATカーが、緊急走行が続けられなかったこと(すでに修理済み)
・安佐南のDMAT活動拠点本部とのコミュニケーションが遅れたこと
・極一部のDMAT隊が、不十分な装備で現場に入っており、活動拠点本部として、出発前に現場出動隊の装備品のチェックをした方がよかったこと
以上が、思いつくままに書き留めた今回のよかったことと、改善するべきところです。
また、病院や圏域での検証をして、よりよい災害医療を目指して行きたいと思います。
うれしかったです。
お疲れさまでした。
返信削除あの大雨がこれほどの災害になるとは、思いもしませんでした。
災害現場の医療の重要性を改めて学びました。
mmmさん>コメントありがとうございます。我々もこれほどとは思っていませんでした。医療が介入できた患者さんは極一部でした。最大限の努力をしましたが、無力感も大いに感じた活動でした。
返信削除これを機会に、災害医療のことに興味を持っていただけると幸いです。