2013年3月2日土曜日

R-100

多田です。

先日、念願の人工呼吸器が納入されました。
メトラン社の「R-100」という人工呼吸器です。

人工呼吸器にはいろいろな種類があります。
その中でも、とびきり変わった呼吸器がこのR-100をはじめとする、HFOVのできる呼吸器です。
(R-100です。)
HFOVとは、(High-Frequency Osillatory Ventilation:高頻度振動換気法)の略で、「生理学的な呼吸回数を著しく超えた換気回数で行う人工呼吸管理のうち、1回換気量が生理学的死腔よりも小さいもの」をいいます。だいぶ難しい話ですね。


(新しい機械なのでMEさん達の厳しいチェックが入ります。)

具体的には、10-15Hz程度の振動を、しっかりと膨らませた肺に与えることで、酸素化の改善と換気が行えるものです。

R-100は、そのHFOVが行える人工呼吸器で、新生児領域で有効性が確認されているHFOVを、成人領域へスイッチするために改良された呼吸器です。

当院では以前、「小児の超重症呼吸不全」に対して、この人工呼吸器を他院よりお借りして使用し、ECMO(ExtraCorporeal Membrane Oxygenation:体外膜型人工肺装置)NO吸入療法を併用して救命した経験があります。
その経験もあり、今回予算がついて納入されました。

成人の患者さん用ですので、人工呼吸管理の選択肢が増えます!

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