先日、広島県ドクターヘリで初めての新生児迎え搬送が実現しました。
これまでも、当院では消防の救急車をお願いしたり、消防・防災ヘリで医療者をピックアップしてもらったりして、新生児科医師による新生児の迎え搬送を行ってきました。
新生児(多くは生まれたての赤ちゃんで、生後1ヶ月までの小児を意味します。)は成人や通常の小児の患者さんと比べて、体温コントロールが難しく、保育器を使った搬送になるため特別な準備が必要です。
2013年度に広島県ドクターヘリがスタートして、1年後から新生児搬送に関わる検討と準備、周知を進めいつでも出動できる状態になっていました。
広島県は救急使用できるヘリコプターが、
・広島県ドクターヘリ
・広島市消防ヘリ「ひろしま」
・広島県防災ヘリ「メイプル」
と3機もあり、通常の救急の事案が重複した際は、当院もしくは広島大学病院から医療スタッフをピックアップして出動する、いわゆる「消防防災ヘリのドクターヘリ的運用」がドクターヘリが導入された現在も継続できています。
これだけの救急使用できるヘリがあるのに、これまで新生児の迎え搬送にドクターヘリは使えませんでした。
消防ヘリ・防災ヘリは1年のうちに何ヶ月か対空検査(車で言う車検)があり、その期間中は出動できません。
一方、ドクターヘリは運航会社さんが同じ機種の別の機体を使って、1年365日運休することなく運航されています。この運休がないことは救急医療に携わる人間には非常に大きなメリットです。
そのメリットは、産まれたばかりの新生児にあってもいいはずです。
今回はやっと1例目です。実際に運用してみて問題点や改善点がたくさん見つかりました。
1例目の出動を振り返って、よりよいシステムになるようさらなる検討・準備・周知を続けて行きたいと思います。
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