先日、岡山市で行われた第11回日本病院前救急診療医学会で発表してきました。
広島県のお隣、岡山県は日本で最初にドクターヘリを始めた、川崎医科大学があり病院前救急医療の草分け的な県です。
広島県はドクターヘリ事業がスタートしてやっと4年目。岡山県は15年近い歴史があります
そんな病院前救急医療の先進県で行われた、病院前救急医療の学会で当院が経験した局地災害の発表をするために行ってきました。
「局地災害における、ドクターヘリ・ドクターカーの運用について」というシンポジウムに採択していただき、
「2つの局地災害におけるドクターヘリの運用について」
というタイトルで、
<広島市豪雨災害> (その時の記事はこちら)
<山陽自動車道トンネル火災事故> (その時の記事はこちら)
の2つの局地災害について対応と、その反省点・改善案についてお話させていただきました。
シンポジウムの壇上には、救急医療でご高名なたくさんの先生方が登壇され各地の局地災害について活発な議論がなされました。自分も壇上に上げていただきましたが、他の先生方の経験を興味深く聴かせていただき、大変勉強になりました。
しかし、残念ながら局地災害の医療としての対応は、学会参加したり対応された先生のお話を直接お聴きしたりしないとなかなか知ることができません。
せっかく、過去に同様の局地災害が起きていて、その反省点と改善案があったとしても、その事案をたくさんの病院前救急医療を担う医療者が共有できていないと、
「次は助けられるかもしれない」
と思われる患者さんを救命することはできません。
残念ながら、当日自分が提案することができなかったのですが、Webを用いて局地災害の知識と経験の共有をするシステムを作ることができれば、たくさんの病院前救急医療に関わる医療者が以前に発生した局地災害を疑似体験することができ、よりよい局地災害対応ができるようになるのではと考えます。
ただ、学会や病院主導でそのようなシステムを構築するには、時間と費用がかかることが想像に難くありません。
そのための一歩として是非、当院の様なブログ、SNSなどを用いて局地災害の情報を、災害対応する救急医療者全体で情報共有ができたらと考えています。
たくさんのことを学ぶことができた有意義な学会でした。
今後もよりより局地災害対応を目指して、日々の準備と情報発信・共有をしていきたいと思います。
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