当直明けの日勤が終わり、申し送りの後、「さて帰ろうかな」と思った矢先にホットラインがなりました。
患者さんは、「ハチ刺されによるアナフィラキシーショック」の患者さんです。
アナフィラキシーショックの治療は、時間との戦いです。すべての患者情報を聴き終わる前に、救急車の現場出発をお願いしましたが、病院到着まで30分程度かかるようです。
一旦電話を切った後、いつもお世話になっている、広島市消防局指令に連絡し、救急車による医療スタッフピックアップでの、ドッキングミッションをお願いしました。
(救急外来で救急車を待つM看護師)
今までも、複数回お願いしていることもあり、二つ返事で了解していただき、救急外来で救急車を待ちます。
(研修医のA先生と、M看護師、車内で準備中)
救急車内で、救急隊員の方々は、搬送中の救急車と連絡をとりつつ、すれ違わないようにドッキングの場所を選定してくださいます。
医療スタッフは、自分と、A研修医とM看護師です。
情報を元に、必要そうな機材・薬剤の準備を進めます。
ドッキングポイントで搬送されてきた救急車に乗り込み、診療開始します。
患者さんは、気道・呼吸は保たれていましたが、全身の発赤とかゆみ、血圧低下気味であり、アナフィラキシーショックと診断しました。
用意していたアドレナリンを0.3mg筋注し、病院へ向かって搬送開始となりました。
搬送中も、症状の改善 が乏しかったため、追加でアドレナリン投与を必要としました。
病院到着後、待ち構えてくれていた救急科スタッフにより、追加治療がなされ症状は改善傾向となりました。よかったです。
「アナフィラキシーショック」への対応は、「救急医療システム全体の機動力」を試されていると考えています。
より早く、患者さんの治療が開始できるよう、関係機関のみなさん、これからもご協力よろしくお願いします。
0 件のコメント:
コメントを投稿